金子哲雄「おみくじの原価は一円!」より。
集客商品は、値段を安くして客を寄せる。
収益商品は、その客についでに買ってもらう。
390円のラーメン屋だと、ラーメンが集客商品、ついでに注文する餃子が収益商品。
マクドナルドだと、100円のハンバーガーが集客商品、ドリンクやポテトなどが収益商品。
客を集めるには、このバランスが大事。
ネットでも使えそうな問題意識だ。
放送局でも考え方は使えそうだが。
竹内一正(元松下、アップル)がスティーブ・ジョブズを語った本。
七割どころか、九割以上の人が「売れるはずがない」と反対するぐらいでないと、衝撃的な大ヒットはない。
いいことも書いてあるが、ジョブズという人間像には少々辟易する。
「レビットのねじの穴」セオドア・レビット教授が消費者の購買行動を表して、「消費者は1/4インチ径のドリルを買いたいのではない。1/4の穴である。」といった。
同じように、「薬局に来る人は風邪薬がほしいのではなく、健康が欲しいのだ。」と言う人もいる。
手段と目的にはき違えだと作者は指摘している。
また、藤村氏は、「100万人を喜ばせることはできないが、1人を喜ばせることはできる。1人を喜ばせることによって結果的に100万人になればいい。いきなり100万人を喜ばせようと思ってモノを作り始めると何もできない」と熱くトークを繰り広げていると嬉野氏が、「論語に載っていた。同じようなことを孔子が言っていた」と紹介。すると藤村氏は、「“テレビ界の孔子”です」と宣言し、会場を沸かせた。
岩月謙司「女は男のどこを見ているか」(ちくま新書)が面白かった。
いくつか言葉を書いておく。
宇宙は無意識の象徴である。
人にウケる生き方ではなく、自分にウケる生き方をする。
宿命を含めて自分を受け容れられる人は、人のすべてを受け容れられる。
ブランドを身につけるのではなく、自分がブランドになることだ。
非常識なことをするのが改革。
常識に縛られた人がリーダーになれば失敗する。
ついでに、これは中国の格言?
徳孤ならず 必ず隣あり
とはいえ、この著者の岩月氏、わいせつ関係で拘置されているとか。
何か白けるなあ。
なるほどと思った言葉を書き置くことにする。
まずは、ケネディ大統領の言葉。
ケネディ元大統領の唱えた消費者4つの権利
1.安全性を求める権利
2.知らされる権利
3.選ぶ権利
4.意見を聞いてもらう権利
当り前のことだが、自覚すべきことだ。
次に橋本治の言葉。
「信じたい」と思えない未来なんて「未来」に値しない。「未来」というものは、自分が「信じたい」と思う方向に自分で作っていくものだ。
仕事とは、他人の需要にこたえることである。
以上橋本治『ぼくらの未来計画』』
諸葛孔明の言葉。これは覚えておきたい。
「優れた人は静かに身を修め徳を養う 無欲でなければ志は立たず おだやかでなければ道は遠い。学問は静から、才能は学から生まれる 学ぶことで才能は開花する 志がなければ学問の完成はない」(誡子書)
すべての文化は辺境からやってくる(生まれる)。
辺境はごみ捨て場みたいなものだ。
辺境は貧しい。
玉石混交でもあり、そこから宝石も生まれれば、ただの塵芥でもある。
新しく文化を作ろうとするものの、原点は貧しい。
貧しいがゆえに、可能性があると思う。
(橋本氏は、若者は貧しいものだ、だから意味があるというようなことを言う)
自分というものが安定している時、人間は、自分自身の基準によっかかって安心している。
自分自身にまつわる物事が複雑になって、『自分一人の基準ではもう割り切れないな」と思ったとき、人間ははじめて、その充足している<内側>から出ようとする。
人間は、早い話蓑虫みたいなものかもしれない。
可愛い小鳥が 来る街は
緑をうつした 空がある
ビルの屋根にも 並木にも
小鳥が生まれた ふるさとの
緑がゆれてる そよいでる
緑を植えて 大阪を
可愛い小鳥が 来る街に
可愛い小鳥が 来る街は
やさしい心の 人が住む
たとえ小ちゃな 草の芽も
緑を大事に する街を
小鳥は知ってる 飛んで来る
緑を植えて 大阪を
可愛い小鳥が 来る街に
可愛い小鳥が 来る街は
明るい明日の 夢がある
水の都が あざやかな
緑の都に 育つのを
小鳥は見ている 待っている
緑を植えて 大阪を
可愛い小鳥が 来る街に
橋本治「ぼくたちの近代史」(主婦の友社刊)
縛ろうとする人間なんて絶対頭悪い。
頭がいい人間に縛られるんだったらかまわないけど、頭いい人間は絶対に縛ろうとはしない。
頭悪い人間だけが縛るんだ。
既得権は「ノー」としか言わない。
だからさっさと既得権を黙らせるような別のものを作っちゃえばいい。
自分の思想があれば自分の思想によっかかれるから楽だ。
【カレセン的、魅力的なおじさんの条件】
☆1人の時間をもてあまさない
☆路地裏が似合う
☆ビールは缶より瓶が好き
☆ペットは犬より猫が好き
☆1人でふらっと寄れる行きつけの店がある
☆さりげなく物知り
☆携帯やメールに依存しない
☆金や女を深追いしない
☆自分の年齢を受け入れている
☆人生を逆算してみたことがある
☆年をとってからのほうが、断然カッコよくなった
(「カレセン 枯れたおじさん専科」より)
ZAKZAK 2008/06/11
試験放送中のデジタルラジオ 周波数帯ほぼ固まる
2008年5月23日 朝刊
完全デジタル移行後のマルチメディア放送の在り方に関する報告書案が、今週開かれた総務省の懇談会に示され、現在試験放送が行われているデジタルラジオの周波数帯を九〇−一〇八メガヘルツにすることが濃厚となった。高音質や動画データ配信が売りのデジタルラジオは二〇一一年の本放送開始に向けて現在試験放送が行われているが、現状はどうなっているのか探ってみた。 (安食美智子)
「帯域が明確に示されたことはありがたい。ようやく“土地”が見つかった」
ラジオ局や通信事業者、商社などで〇一年に設立された「デジタルラジオ推進協会」(DRP)の小川和之専務理事は、こう胸をなで下ろした。どの周波数帯が割り当てられるか、これまでも話は出ていたが、報告書案に盛り込まれたことでほぼ“固まった”といえるからだ。
デジタルラジオは現在、首都圏と近畿圏の計千百二十世帯を対象に実用化試験放送が行われている。アナログ放送の7チャンネルを使用し、東京地区では総合二・四キロワット、近畿圏では総合二百四十ワットの出力で放送中。放送局も、クラシック専門局「OTTAVA」(オッターヴァ)、ラブソング専門局「Suono Dolce」(スォーノ・ドルチェ)、「UNIQue the RADIO」(ユニーク・ザ・レディオ)など、既存ラジオ局の肝いりで相次いで開局している。
このうち、TBSラジオが立ち上げた「OTTAVA」は七月から、気鋭の音楽評論家がクラシック音楽シーンの最前線を紹介する番組「OTTAVA amoroso」(月−金曜午後6時)を、インターFMにも“提供”。従来のアナログラジオ受信機でも聴けるようにする。同一エリア内で放送局の垣根を越える、業界初の試みだ。
インターFMでは月−金曜午前零時に放送する。営業窓口はTBSラジオ。番組本体とCMを一体にして放送するという。TBSラジオの三村孝成・デジタル推進部長は「広告主が喜ぶ場所にコンテンツを出していきたい」と説明している。
◇
こうした新たな取り組みの一方、波風も立っている。
実用化試験放送の免許は、放送局ではなくDRPが持っている。デジタルラジオではインターネットのように有料で「着信メロディー」の配信や各種データを提供することも可能だが、現在DRPが取得している免許では課金はできない。
新しいビジネスチャンスと位置づけるTOKYO FMは、課金が可能な別の免許の取り直しを求め、「昨年六月のDRP総会で、課金がなければ放送をやめるとDRPに通告した」(同社の藤勝之・デジタルラジオ事業本部長)。その言葉通り、放送を行う「正会員A」を辞め、放送を行わない「正会員B」としての再入会を求める内容証明をDRPに送付。試験放送を四月から休止している。
これに対し、DRP側は、いったん現在の免許を返上すると、課金が可能な別の免許を取れる確証がないため、免許の取り直しには慎重な姿勢を堅持。退会の事前通告を定めた内規をもとに、「TOKYO FMは今も正会員A」との見解も示す。「突然の放送休止はユーザーに対し不誠実」とDRPの小川専務理事。
本放送後の有料・無料の考え方について、総務省の懇談会に示された報告書案では、原則として事業者任せとしつつも、「ほとんどすべてが有料となると、普及・発展を阻害する恐れがある」とも指摘。明確なビジョンを示すまでには至らなかった。デジタルラジオに対する考え方の違いから生じたといえるこの騒動。両者とも、協議が決裂すれば法的措置も辞さない構えで、着地点は見えていない。
<デジタルラジオ> 2011年に地上波テレビの完全デジタル化で生じる空き周波数帯の跡地利用としてスタート。専用の受信機が必要で、携帯電話一体型の受信機や、パソコンのUSB接続型チューナーがある。DRPでは現在、車載機の本格的な準備にも乗り出している。