毎日、従来にないぐらいのペースで人と会っています。
16年間の大阪での空白を一挙に埋めなくてはという意志が確実に働いているようです。
「人と会う」は、仕事の広がりを出し、新しいアイデアを産み出すには大事なことです。
が、あまり人と会うと、頭の中がいつも満員電車のようになって疲れてしまい仕事の効率が落ちます。
一方、あまり人と会うのが少ないと、仕事の仕方に活気がなくなり、メリハリも失せて効率が落ちます。これはたまたま見つけたサイトに書かれていたものです。
人と会うのは多すぎても効率が落ち、少なすぎても効率が落ちるようです。
会いすぎに注意しましょう、ということですね。
頭の能率が落ちるというか、50も半ばの年になると新しい人の名前なんかなかなか覚えられません。
又、新しく取り組みはじめた仕事関連の知識も、右から左に抜けて行きます。
その時はわかったような話し方をしているのですが、実際何の話をしているのかさっぱりわかっていなかったりします。
「ええと、それじゃ前の段階と内容は同じと言うことですね」と聞かれ、「ああ、そうですかねえ」などと曖昧に答える私。
内心、あれも、これも、前とは具体的な中味が増えているだろうと思っているのだが、言葉足りずで伝わらないんだなと反省。
で、別れてから自分の話した内容を確認すると、実はもっと以前に、はるかに緻密な資料を出していたのに気づいたりする。
ええー、おれ、こんな本質をついた指摘を前にしていたんだー、そりゃ、怪訝な顔をするはずだよなあ。
その本質の上に、更に発展したプランを聞かせてもらえるのだと相手が思っていたら、そりゃあ落胆するだろうと又々反省。
自分の前に書いたことなど覚えていないし、前のプレゼンで展開した論理なんか、記憶のかけらもなかったりする。
そう、昔はかけらだけでも、すぐに思い出せた。
最近は、オールorナッシング。
きれいさっぱり忘れてしまう。
もう、これ以上は入らないんですよ、記憶のバンクに。
それなのに、又あなたは新しい企画を考え、新しい人に会い、わけのわからない大風呂敷を広げるのですか、と脳が悲鳴をあげているのかもしれない。
でも、いつも本当に思う。
脳君、おまえは本当に偉いよなあ。
いったい、あの大容量の知識、その小さな灰色の中にどうやって詰め込んでいるの?
私には、まだまだ詰め込まないといけない知識がある。
とにかく、どこか空いているところがあったら、入れさせてくれという心境。
多少、物忘れが激しくなっても、それは仕方がないことだと私は思っているのですが、皆さんは許してくれます?
メメントという映画があった、10分しか記憶が持たない男の話、最近わかるような気がする、このまま年老いたらどんどん鶏みたいに、今という時間を忘れて行くのかなあ、安部邦雄