昨夜の10時発の飛行機で東京に戻ってきた。
もちろん、関西空港を使ってである。
月曜日の夜は、さすがに人もまばらである。
国際便の到着口は、帰国したばかりの人で少し賑わったりする感じもあるのだが、総じてとても静か。
9時を過ぎると店も閉じてしまうようで、人の動きのほとんどない広大な空港構内は、まるでSF映画を見ているような錯覚に陥る。
「未来世紀ブラジル」の世界というか。
所々に立つ警備員に警戒の目を向けられながら、私は端から端まで、靴音をカツカツと響かせて歩いてみた。
昼間の空港がどれだけ喧噪に包まれているのかは知らない。
夜遅い関西空港は、何が突然飛び出してきても不思議ではない、びっくり箱のような世界である。
不思議の国のアリスが、うさぎを追いかけながら、階段から現れても違和感はないだろう。
関西空港、一時期の客離れは何とかおさまり、10月からの便は開港以来二番目の多さになると新聞に書かれていた。
ただし、それは国際便の増加のたまものらしい。
国内便は、何十便と関空から伊丹にシフトしたという。
そう言えば、最近の羽田?伊丹間の便数の増え方はどうだろう。
文字通りシャトル化してきたといえる。
新幹線とのサービス合戦も、今後ぜひ期待したい。
さて、関西空港。
正直いって、不便だ。
離陸の時も、飛び上がって一回ぐるっと大回りして東京へ向かう。
それゆえ、伊丹を使うよりも10分程度時間がかかる。
低空で陸の上を飛んではいけないからだろう。
騒音というが、今の飛行機それほどうるさいとは私には思えないのだが。
これで、何年かしたら神戸空港ができる。
国際空港として、中部新空港もできる。
ライバル続出、さて関西空港はどうなるのだろう。
何か、国際空港としては、中部新空港の方が便が増えそうな気がしないでもない。
利用者としては、少しでも便利になってくれればそれでいい。
矛盾をユーザーに押し付けるのだけは困ると、国交省には言っておきたい。
とはいえ、国交省なんて無為無策という印象がますます強まっているのだが、大丈夫なのかね、安部邦雄