友人に、毎週マンガ雑誌を買っている男がいる。
たまに見るのだが、ワンパターンのストーリーばかり。
ギャグ漫画ならまだ許すが、もういい加減にしろよといいたくなるものばかりだ。
中には面白い作品がないわけではないが、総じて買って見るほどのものではない。
「釣りバカ日誌」とか「三丁目の夕日」とか「山口六平太」とかは、最初の頃は興味をそそられたが、近ごろは何を考えて連載しているんだと言いたくなる内容。
普通の感覚では、マンガ雑誌の編集者はできないなあとため息が出る。
「あぶさん」なんか、こうなるとシュールレアリズムだね。
で、先ほどの友人の話。
どうして毎回買うのかと聞くと、こういうのを読んでいないと時代に取り残されるそうだ。
今や、テレビのトレンディドラマは、ほとんど原作はマンガだ。
業界人はみんなマンガ雑誌から種を得ようとしていると言う。
だから、業界人とつきあうには、こういう愚にもつかぬマンガ雑誌を読み、愚にもつかぬ事を世界の最新情報として受信することが大事なのだそうだ。
王様は裸だと言っては、業界の幻想はすべて終わる。終わらせてはいけない、そうすると業界人は飯が食えなくなる。
裸であることぐらいは、百も承知だ、なんだとか。
バブルは儲かると前に言ったことと構造的に重なる話だ。
こういう場合、業界の端に辛うじて引っ掛かっている私はどうしたらよいのだろうか?
一緒に踊れと言う、業界。踊ったら金をやるから。
ううん、どうするべきかな、家来どもよ。
nomuraはどうかな?