自由党党首の小沢一郎氏が、中国に対してとんでもないことを言ったと先日報じられていた。
「あまりいい気になると日本人はヒステリーを起こす。本気になれば軍事力では負けない。」
核だって、いつでも持てるのだと威圧的に語ったと言うのだ。
これを、軍国主義の亡霊と呼ぶか、それともネオ国家主義と呼ぶか。
バランスオブパワーの政治力学に過ぎないと思えたりもするが。
日本人のヒステリーというのは、先の大東亜戦争(この表現も近頃よく目立つ)に見せた無謀な攻撃欲の現れのことだろう。
そう、日本人には、どこかマス・ヒステリー的な危うさが潜んでいるような気がする。
だから、新しい法案が1つ上程される度に、私なんか不安でならない。
有事法案って、必要と言えば必要なのだが、こんな法律、日本人に与えて大丈夫かね、と思わないでもない。
住民基本台帳しかり、盗聴法しかり、個人情報保護法案しかり。
キチガイに刃物とも言うしね。
日本人は、どこか日本人自体を信頼出来ないところがあるのではないだろうか。
だから、韓国や中国は日本の自衛隊派遣に軍国主義の影を見い出すのだろうし、日本人もそう言われれば、表立って反論がしにくいような気がしているのではないだろうか。
近頃のガキどもが、簡単に人殺しをしたり、残虐な仕打ちをしたり、どう見てもまともな人格に思えなかったり。
ガキどもが悪いと言うより、彼らを悪くする原因が今の社会に内包されているような気がしてならない。
テレビや新聞等のマスコミも大変危うい。
近頃のモグラたたきのような、政治家攻撃。
面白がっているとしか思えない。
疑惑だとか、国民の前で率直に話せとか、ウソを言った以上責任をとれとか。
一応、理屈が通っているので表立って反論もできないが、実に危うい。
サッチーvsミッチーの構図が成功例としてテレビ局側にノーハウとともに蓄積されたのだろう。
実に、センセーションナルに場を盛り上げてくれる。
予定調和というか、視聴者が次に見たいのはこれです、さあ、一緒になってその部分を責め立てましょう、と画面を演出する。
面白いように反応する客。視聴率も高いし、雑誌も新聞もどんどん売れる。
こういうのもマインドコントロールというべきだろうなあ。
最近の阪神タイガースの演出のされ方にも、このマインドコントロールを感じて仕方がない。
野球に対してノーカンな人も多数おられるはずなのだが、そんな存在は全く無視状態。
つまり、こういうのを日本人のマス・ヒステリー体質というわけだろう。
危うい、危うい。
ま、こういうのを祭りと呼ぶとしたら、それはそれでカタルシスとしてはよいのだろうが、こんな風に日本人の意識が作られて行くとしたら、どこか歯止めぐらいはつくっておくべきだろうな、と思う。
今は単なる観客。
でも、明日はあなたが祭りの生け贄になるかもしれない。
天の邪鬼な私は、どうも近頃冷静な気持ちでおれないのだが、皆さんはどうなんだろう。
冒頭の小沢さんの意見はインパクトがあって、さすがと思うが、本当に核開発するようになったらやっぱり怖いですね、日本人なんてアメリカ人より信用できない気もする、安部邦雄