毎日、同じ道を通って、いつもの電車に乗り、会社に来る。
10年以上、風景は少しずつ変わりはするものの、基本的には同じことを繰り返している。
私の周りには、これといったことも起こらない。
街で喧嘩をしている人に出会うこともほとんどない。
金切り声を出して、もめているのは何度か見たが、間をわけるとそれ以上何も起きなかった。
新聞やテレビのニュースを見ていると、毎日毎日色んな事件が起こっているのに、自分が遭遇すること等ほとんどないのは何でだろう。
毎日が平和、空き巣も入らないし、凶悪事件も発生しない。
私がそれだけ、環境のいいところに住んでいるということなのだろうか。
どこかで戦争が行われている、自衛隊もイラクくんだりまで出かけている。
しかし、それは今の私とは何の関係もない。
私は平和を享受し、一々そんな遠い国のこと等考えていられない。
BSE(狂牛病)って、アメリカ人、何とも思っていないのは何故。
一頭が見つかっただけでも、上を下への大騒ぎだった日本。
焼肉屋がボコボコ潰れるほどの騒ぎだったのに、アメリカではBSEなんかどうでもいいという態度。
これ、本当はどちらが正しいのだ。
もし日本の米に、ややこしい伝染病が蔓延したとする。
すると、日本人は米を食べないだろうか?
伝染病の種類にもよるが、BSEぐらいのものでしかなかったら、おそらく日本人も米をよく焚いて食べるのではないだろうか。
主食がなくなるのは、そりゃ辛いはずだ。
日本人にとって肉なんて単なるおかずの一つにすぎないが、アメリカ人にとっては主食。
少々問題があっても食べるだろう。
肉のない食卓なんて、肉を食べられない人生なんて考えられないに違いない。
だから、全頭検査なんかしない。
してBSE牛が又発見されても、食べ続けることに変わりはない。
ならば、全頭検査なんか意味はない。
アメリカ人にとっては、そんなものなのかもしれない。
ところで、私の平和は今脅かされているだろうか。
経済情勢が好転しないと、私はますます追い詰められて行くことになるだろうが、平和であることに変わりはない。
時々、体調不良になるが、それでも1週間もあれば平気になる。
腹の立つことも多いし、酒でも飲まないとやってられないことも多い。
あげく、胃液吐くまでの嘔吐にみまわれても、私は平和である。
その時が多少苦しくとも。
こんなに平和でよいのだろうか。
おそらく、ほとんどの人が平和に毎日を過ごしていることだろう。
いつまで続くか知らないけれど。
しかし、昨日の悪酔いはひどかったなあ、体温が下がって蒲団の中でガタガタ震えるほど、おかげで今日は仕事しながらとても辛かった、安部邦雄