今という現実に相当苦労させられているからだろうか、最近の私、どんどんインナーワールドに入りかけている。
といってもオタク的なそれではなく、極めて学術的なインナーワールドだ。
人間には二つの情報系がある。
一つは遺伝子という情報系。
もう一つは脳(神経)という情報系。
これも、養老孟司さんが教えてくれたこと。
人間という身体は、遺伝子が作る。
人間が作り出すものは、すべて脳が作る。
脳は、すべてを自分で統御したがっている。
最近は遺伝子という別の情報系も、自分の情報系の中で処理できると考え始めている。
これが遺伝子組み換えなどにつながる。
ヒトゲノムなんてのも、その一つ。
脳は一体、どこまで自分を主張するのか。
どこまで遺伝子の情報系(=自然)を自己の情報系の中に位置付けようとするのか。
ウーン。
さて、ここまで書いてきたことって、おわかりいただけるだろうか。
私自身が一知半解なので、おそらく読まれる人はもっとわからないかもしれない。
すみませんが、何をおっしゃりたいのかよくわかりません。
そんな声が聞こえて来そうだ。
だけど、確かに人間の情報系には2つあって、一つが遺伝子で、一つが脳というのは、確かになあと思う。
恥ずかしい話だが、少し前までは気づきもしなかったことだ。
つまり、命とは何なのか、生物が活動するのは何故なのかということだ。
人間はタンパク質は合成できても、それから微生物を作ることはできないのだ。
ロボットは作れても、人間は作れない。
生きて動く(成長する)ということは、それは物質系のものとは根本的に違うのである。
物質系は、どうにかすれば脳が作り出す。
しかし、脳は生き物を作ることはできない。
生き物を作れるのは、遺伝子だけだ。
その遺伝子と脳は、それぞれ独立しているのは確かである。
いや、脳そのものが、遺伝子によって作られたものなのである。
脳の情報系が遺伝子の情報系と分離独立しているわけだ。
脳の情報系ねえ。
人間には「バカの壁」があると言って、養老さんは200万部も本を売った。
でも、この情報系の話、バカの壁とは直接結びつかない。
話せばわかるなんて嘘だと、「バカの壁」に書いてあったと、小泉首相が言ったそうだ。
そう、話してわかるやつなら、そんなに無理しなくても会って話せばわかるのだ。
だが、人間はそうではない。
話してわかりたくない奴は、勝手に自分の中にバカの壁を作っている。
その壁を壊すことはできない。
壊せるのは、何かの拍子にそれが無駄な壁であると自分が自覚した時である。
そんなこと、簡単におきるわけないことはオトナなら皆わかっているだろう。
今日、テレビで催眠術を使ったテレビ番組をやっていた。
催眠術なんて、単なるプレイである。
それで遊びたいやつは、勝手に遊んでいればいい。
ただ、根本的にそれが脳に与える影響は検証されていない。
後で何が起こっても、それは自己責任で処理されねばならないのだが、どうもテレビでの取り上げ方に不安を感じてならない。
脳を弄ぶ脳という図式が最近多いような気がして仕方がないのだ。
この話は、もう少しまとめて又とりあげてみたい。
自分ではどうも最近の状況が脳的にしっくりこないのだ。
貴方はどうだろう?
マトリックスという映画も結局脳の中の話だし、セルなんて映画もそうだった、「ミクロの決死圏」なんか、実に牧歌的と言うか安心して見れたのにね、安部邦雄