週刊朝日の最新号に、コレステロール値は高い方がいい、なんて記事がある。
240以上は、問題ありとか言われていて、それでコレステロールを減らす薬を飲んでいる人も多い。
ところが、この記事によれば、コレステロールは低いよりも高い方がいいらしい。
善玉コレステロールと悪玉コレステロールの違いはあるだろうが、高い方がいいと言われたら、「え?どういうこと?」と怪訝な気持ちになりはしないか。
週刊誌の結語は、コレステロールが高いとどうのこうのというのは、ひょっとしたらコレステロール値を下げる薬を売りたいだけではないのか、という疑問だった。
何だ、自分の商品を売りたいばかりに、そんなプロパガンダをしていたのか、と言いたくなる記事だった。
真実は、どこにあるのかよくわからない。
ネットで調べると、確かにコレステロール値は高い方がいいという考え方も有力なようだ。
とはいえ、高脂血症はやはり治療した方がいいという意見の医師もいて、一概には言えないのではないかと思う。
誰かが、何かを売りたいがために、そういったキャンペーンを張るのは最近の流行りでもある。
高脂血症薬を売りたい為に、誇張した言い方をしているというのもありそうな話である。
とにかく最近は、何が真実で何が嘘なのかよくわからないことが多い。
映画「ラスト・サムライ」(トム・クルーズ主演)の情報で私が不自然に思ったのは、共演している渡辺謙がアカデミー賞の助演男優賞の有力候補にという記事。
ほとんどの人が、病気を克服した渡辺謙さんが賞をとれたらいいねという印象をもたれたと思う。
それは私も同じだ。
でも、この話、ちょっと考えるとおかしいと思わないか。
アカデミー賞というのは、不特定多数のものから選ぶわけではない。
賞をとる前に、ノミネートされなければいけない。
ノミネートされるのは、もっと先の話である。
ノミネートされなければ有力もへったくれもないではないか。
アメリカの新聞などで有力という評判などと書いてあったが、一体どこのどういう新聞にそんな記事が載っていたのだ。
ノミネートされていない段階では、候補だ有力だなんて何とでも書ける。
こういうことをわざと書くということは、それが何らかの話題を呼ぶかもしれないという思惑ゆえなのである。
間違ってはいないが、真実ではない。
こんな事例がほんとに多いのである。
イラクでいえば、大量破壊兵器の有無とか、アルカイダとかフセインの残党とか。
いずれも、たいした根拠もなく流布されている情報である。
アメリカの若い兵隊が、イラク人とかアフガンの子供を射殺したというニュースもセンセーショナルに取り上げられるが、これも話半分に聞いておいた方がいい。
後で、間違っていました、なんてこともある。
反米のニュースは、何故か日本では簡単に広まる。
とはいえ、ニュース全体の流れは、アメリカの思惑の中にあることも事実。
こんな状況で正当な判断が下せるとはとても思えない。
何が真実なのか。
誰が本当のことを言っているのか。
すべてにわたって、薮の中が進行する情報社会。
えらそうなことは本当は言えないのかもしれないが、それでも自分の裁量で判断できることはこれからもこの欄に書いて行きたい。
誤った情報に踊らされないためにも。
芸能情報なんか、嘘と勝手な思惑で毎日が祭り状態、タイアップとかプロモーション戦略とか、自分もその中に時々混じるので偉そうなことは言えないが、とにかくここには真実なんかあるのかないのかわからないというのが正解ではないかしらね、安部邦雄