最近は、あからさまな私への批判と言うのはきいたことがない。
私の部下は、思っていても口には出さないだろうし、外の人は私の事なんか批判しても何の役にも立たないだろう。
私を鬱陶しいと思う人、悪口の1つも言いたい人というのは、何がしら私と利害が反するところがある人だ。
利害が反する人なんて、今の私にはちょっと思い浮かばない。
segawaxを毎日思いきりいじめたら、さすがに人格者の彼でも、私を思いきり批判しはじめるかもしれない。(陰で)
このサイトの管理人は、いくら私がいじめても全然こたえていないので張り合いがない。
人格者といえるかどうかわからないが、彼はおそらく人の悪口なんて言いそうにない。
何を考えているのかつかみにくいので管理しにくいのが玉に傷だ。
利害対立者がまわりに一杯いたと思われるのは、やはりディレクター時代の頃だろう。
あからさまに私を嫌っていた人の数は、両手の指でも足りない程だったろう。
生理的に嫌い、なんて人もいたろうし、態度が気に食わないとか、知性を鼻にかけている、なんて思われていたかもしれない。
陰で悪口というか、批判されていたのは何となく雰囲気で感じとれた。
ディレクターというのは、普通でもそうでない職場の人からは相当やっかみで見られる。
レコード会社とか、業界からちやほやされて天狗になっている。
ディレクターでございで、地位を利用して特権的な処遇を外の人から受けている。
自分の好きなことを、好きな時間にやっている。
自分の力を過信し、おれは天才だなどと勘違いしている。
残業ばかりして、残業手当をもらい過ぎだ。
外で、接待酒飲んでいるだけのくせに。(接待も残業の内かい!?)
ま、ディレクターとかプロデューサーとかいう仕事についていると、こんな悪罵中傷は覚悟するしかない。
私もこれぐらいのことなら我慢もするだろう。
しかし、一番精神的に辛くなるのは、これに人格攻撃が加わった時だ。
あいつは、嫌いだ。
仲間に入れるのは、やめようぜ。
こういう目で見られるようになると、とても辛い。
ディレクターの日の当たる部分は、確かにそういう特権的な面がないこともない。
しかし、ディレクターというのは、とてもナイーブな職業なのだ。
気持ちよく仕事に集中できる環境がなければ、仕事はただ辛いだけなのである。
そう、ディレクターというのは、クリエイティブである分だけ、とても辛いのである。
日々のストレス解消には、少々の特権はとても有効なのだ。
特権があるんだったら、少々のストレスは我慢しろと言われそうだが、ストレスの我慢なんかクリエイティブな仕事には邪魔なだけだ。
クリエイティブな仕事の持つ負のエネルギー=ストレスは、そう耐えられるものではないと私は思う。
だから、ストレス解消に努めなければ、クリエイティブな毎日は期待出来ない。
最低な解消は、酒を飲んだり女と遊んだりという自堕落な生き方だが、もちろん私はそんな下方スパイラル的な生き方は大嫌いである。
ディレクターといっても、確かに色んな奴がいる。
下方スパイラルな生き方しか出来ないやつも一杯いる。
私はそんなディレクターでは決してなかったはずだ。
でも、同じように私も様々に批判された。
先輩からも酷評された。
今のお前みたいな仕事をしていたら、会社はお前を絶対に評価しない、なんて説教されたことの数限り無さ。
私はいつも思っていた。
私は貴方がわからない。(つづく)
人の話を聞かないと前にこの欄で書いた私だが、結局そういう面が災いしたのかと反省しきりの、安部邦雄