街を歩いていると、手書きで書かれた奇妙な看板を見つけた。
「100キン食堂はあちら→」
100キン食堂?何だ100キン食堂って?
100キンのキンは斤?それとも禁?
それにしても意味が通じないなあ。
行ってみて、納得した。
今はやりの、「100均」だったのである。
つまり、料理も飲み物もすべて100円なのだ。
凄いアイデアだ。
考えもしなかったことだが、現物を見るととても納得してしまった。
そうか、100円単位で食堂を経営しているのか。
ふう?ん。
何と言っても嬉しいのが、ビールもお酒も100円ということ。
アメリカの酒場のように、スコッチを一杯たのむ毎に1ドル札を置くイメージである。
ちょっとカッコイイではないか。
ライスも100円だし、おかずも100円だし、汁ものも、漬け物もそう。
200?300円で、飯が食えそうだ。
100均の流れが食堂にも来たのには、ちょっと感動。
しかし、これで本当に経営が成り立つのだろうかね。
でも、100キン食堂というネーミングは笑わせるよなあ。
100均というと、他にも使えるジャンルってあるだろうか。
コミュニティFMなんか、スポット1本100円で売ったりしたらどうなんだろう。
1万円も出せば100本も買える。
手間ばかりかかってノーサンキューかな?
100円CDは、もうすでにダイソーで売っている。
CDが100円で買えると言うのもなかなかなことである。
電車の初乗り運賃は100円にしたらどうだろう。
ただし、隣の駅まで。
それでも、100円だったら乗ろうかなと思うかもしれない。
私の住む浜田山から阿佐ヶ谷へ行く巡回バスが去年できたのだが、これがどこまで行っても100円。
客も大体満杯のようだ。
100円という値段設定が、利用率を上げているのではと私は類推している。
ファーストフードも100均はあってもよいかもしれない。
消費税込にして、100円単位で商売したら、レジの手間も相当はぶけそうだ。
映画も100円だったら、押すな押すなの大盛況ではないだろうか。
しかし、これも手間がかかるわりには、利益が薄すぎるかもしれない。
他にも色々考えられそうだが、この問題は、思いつきだけでなく、もう少し取材してから書くことにしよう。
ビール100円といってもコップ一杯だけだから、2?3杯は最低飲んでしまう。それでも300円だし、枝豆とか漬け物なんかをかじって、結局500円というのは、散歩がてらにはちょいと乙なものでげした、安部邦雄