不景気ですねえ。
理由はよくわからないが、不景気なことには間違いない。
「もうかりまっか?」
「さっぱりですわ、もう首吊るしかおまへん。」
大阪商人がこんな言葉を交わしていそうな気がする。
ま、それでも大阪的には首吊るぐらいだと、まだ少しは儲かっているのかもしれない。
「ぼちぼちだ」?これが儲かって儲かって仕方がない時の返答なのだから、「さっぱりや」?で、まあ、利益は出ているけど、前みたいにぼろ儲けやないという意味。
「首吊らな」?ぐらいになると、とんとんで、まあ何とか食えんことはないというところ、「そんなもん、ええわけないやろ!」?ここ迄来ると、確かに商売は苦しいと言う感じが出てくる。
沈黙を守るようだと、こりゃ、いつ首くくるかわからん、てとこか。
え?私の答?
正直なところ、「さっぱりですわ、もう笑わなしゃあない。」という感じかな。
さて、このニュアンスわかりますか?
景気は今後どうなるか?と問われると、今のままだと、浮いたり沈んだりしながら、長いスパンで景気が回復するという図式だと答えるだろう。
つまり、すぐによくなる理由がないのである。
朝鮮特需みたいなのがあれば別だが、特需といっても、今の日本にどんな特需があるのか見当もつかない。
一時期、円をどんどん安くして、アメリカの好景気に便乗しようとしていたが、肝心のアメリカがバブル崩壊で、この政策も前途多難のようだ。
とにかく政府に策がないのが元凶のような気がする。
構造改革やるなら、速くやれ。
不良債権処理するなら、銀行でも会社でもどんどん潰して少々社会にショックが起きるぐらいにやらないと、どうしようもない。
どちらもできないなら、国民にまず断るべきだ。
構造改革も不良債権処理もできません。
10兆円規模の補正予算やります。
同じ程度の減税を恒久的にやります。
国債も個人向けに50兆円ほど発行します。
皆さんの預金をとりあえず、国債に替えてみて下さい。
申し訳ないけど、公共事業をやや多めにやります。
とにかく、今元気がなくなっているところに、どんどん国費を注入します。
それで、とりあえずデフレを解消させ、その力で徐々に不良債権を処理して行きましょう。
当分、社会主義経済でもしかたがないじゃないですか?
で、何とか景気がよくなったら、それはそれ、ほら、ちょっとずつ、返してもらうというか、税金で、ね?わかるでしょ。
何か、今の自民党政権にまかせておくと、こんな方法論取りそうな気がしてしかたがない。
でも、これって、バクチみたいなものではないか。
ダメだった場合、どうする気?
小渕首相は、こんなことやって結果的に失敗したんじゃなかった?
確かに景気は早く良くなってほしいとは思うが、不良債権を早く処理することの方が、大事なのではないかと私は思う。
そうしてこそ、初めて国民は自分達の処理能力に自信を持つだろう。
負を克服する経験を持たないと、人は何も学ばない。
国に任しておいて、いつのまにか景気が回復するというのは、何ら教訓を残さないと私は思う。
バブルに踊った連中を見ればいい。
彼等は、あの時の自分の言知を何も反省していない。
苦労したことのない人間は、本当には何も教訓化できない。
中途半端な苦労しかしていない私でも、これぐらいのことは理解できるのだが。
景気はいつ頃回復するかと問われて、それは、きっと貴方が景気回復を諦めた時だと答えた私、おっ、これはなかなかの名言だと自己満足した、安部邦雄