先程、代々木一帯は真っ暗になった。
パシっという衝撃音とともに事務所の中の光があっという間に失われた。
稼働中のパソコン3台も、沈黙。
「うわあー、やばー!」という声にならない声が頭の中をぐるぐる回った。
電気は30分程で復旧したが、2時間以上も経つのに、ビルの下は照明用の消防車2台、東京電力の車が駐車し、隣のビルの復旧に努めているところだ。
ニュースが入らないので、詳しいことはわからないが、どうも隣のビルの配電盤あたりがショートしたらしい。
そのビルというのは、透析で有名な医院が入っているビルで相当の電力をいつも使っているビルである。
そこで、電気系の事故があった。
その余波で周辺一帯が停電した、ま、そんなところだろうか。
なお、当のビルは今も停電中である。
しかし、いきなり暗くなると、人間はどうしようもなく無力なものである。
人間には光が必要なのだ。
太陽から見捨てられたら人間なんて滅亡するしかないということが、瞬間的に理解できる。
これを書きながら反省しているのだが、事務所には非常用電源が1つもない。
ローソク1つないのだ。
マッチもライターも、どこかにはあるはずなのだが、さっぱり思い出せない。
暗い中で捜せというのは、とても無理な話。
ガスコンロの火は辛うじてあるが、だからといって、付けっぱなしにしておくわけにもいかない。
危機管理ができていないなあと反省した次第。(以上はsegawaxが書けと私に強要した話でした。)
暗闇では、人間なんてとても無力だという話をしたが、それで思い出した心理学の実験がある。
「感覚遮断実験」というのだが、被験者を外的刺激(光・音・風など)の入らない部屋で寝てもらい、目隠しをし、手足をぐるぐる巻にして、一切の触覚を使えないようにする。
つまり、人間の持つ感覚を一切遮断するのだ。
そして、この環境で一体人間はどこまで耐えられるかという実験なのだが、被験者はまず1時間と持たずにギブアップするという。
感覚を遮断された人間は生きてはいけない。
人間は、常に自然とか人と、身体全身で感じあいながら生きているのだということが、この実験でわかる。
自分が一人で外のモノと全く関係を持たずに存在することはできないのだ。
おれは凄いんだとか、一人でも生きていけるんだとか、勝手に増長している人には、是非この事実を知ってもらいたいと思ったりしちゃったりして・・・。
ま、今日は色々あったので、これぐらいにさせて下さい。
実は、これは第二稿の書き込みである、先程もう少し長い文章を書いていたのだが、ちょっとベランダに出て、下の作業を見ている間に、ああら不思議、文章が消えちゃったよう、に、なってしまいました、正直がっくり、です、だいぶ短くして書き直した次第、もう、さっぱりですわ、安部邦雄