決算のため、大阪に来ている。
本社登記が大阪のため、税務申告を大阪でしないといけないからだ。
おかげさまで、今期はデフレ不況下にもかかわらず昨年以上の黒字決算を計上することができた。
お取り引きいただいた皆様にはもちろんのこと、家来の諸君へもあつくお礼を申し上げさせていただく。
ありがとうございました。
とはいえ、このご時世、ちょっと気を緩めるといつ奈落の底に落ちるかもしれない。
高いところに上って、落ちやしないかとヒヤヒヤするような夢を見るのは、そういう現実をどこかで感じ取っているからだろう。
注意一秒、怪我一生。(何か違うような気もするが)
さて、表題の産經新聞大阪版の話。
駅の売店で「高層ビル建設ラッシュ?中之島なぜか人気」という、見出しの新聞があった。
何だろうと思って近寄ると、それは産經新聞の夕刊だった。
そう、今では東京では発行していない夕刊である。
いや、唯一発行しているのは大阪地区だけと言った方が正しいかもしれない。
東京ではほとんど相手にされなくなりつつある産經新聞だが、大阪ではまだまだ読者はいるらしい。
値段を聞くと50円だと言う。
東京新聞は40円だから、産經新聞も同じかと思ったら他紙と同じ50円だった。
なかなか強気だなあと思いながら、先ほどの見出しに誘われて一部購入。
見出しの記事は、中之島に高層ビルの建設ラッシュが起きていて、他地区と比べ空室率も低く人気も高いという内容だった。
一瞬、今年の夏、中之島を離れて湊町へ移ったFM大阪に対する皮肉かなと思ったが、記事自体はよくできていた。
なるほど、大阪の文化の中心は再び中之島に移るかもしれないという気持ちにさせられたりする。
馬鹿なFM大阪、やっぱり、そんなニュアンスもあるのかもしれない。
全体に面白い新聞だという感想を持った。
東京の産經新聞は右翼的な論調も通俗的すぎるし、基本的に発想が古すぎるというか、年寄りの冷や水みたいな記事ばかりという印象しかなかった。
でも、大阪版の夕刊は視点が実に庶民的でいい。
記者が感じたことを、何の衒いもなく表現している。
東京の編集部がチェックしたら、絶対に掲載されないような内容でも、面白ければそれでいいとでも言うかのように記事になっていたりする。
大阪新聞を休刊させ、それをそのまま産經新聞の夕刊にしたというのは本当のようだ。
そりゃ、40円にできないのも当たり前かも。(大阪新聞は120円だったものね)
東京の産經新聞は、読売新聞が従来の産經の論調を引き継ぎはじめていると考えられるので、もっと大衆的な視点に変えて発行したらどうだろう。
ちょっと頭の古い、保守派の論客なんて読売に任せて、もっと若くて大衆的なオピニオンリーダーに原稿を書いてもらった方が良いのではないか。
少なくとも、私はそんな産經新聞なら毎日読んでみたいと思うのだが。
ま、そんなことは考えられないというのが本当のところかもしれないなあ。
他に面白かったのは、衰退するアメ村、流行発信地今や昔?もうけ主義はびこる?とか、アダルトビデオ”寸止め”許さん?大阪府?とかですね、後者は自動販売機の規制の話なのだが、大阪府の条例を知らないとよくわからないかもね、安部邦雄