筒井康隆の小説に「歌と饒舌の戦記」というのがある。
昭和62年ごろの作品で、ソ連が日本に上陸してくる話だったと思う。
当時はまだソ連が健在で、日本政府は仮想敵国としてソ連を考えていた時期だ。
少なくとも自衛隊の幕閣は、ソ連が北海道に上陸し、それをアメリカ軍とともに応戦するなんてシミュレーションを考えていただろう。
それに近い小説とか、その頃よく出ていたような記憶があるが、この作品もその一つだったと思う。
昭和後期は本当に日本はソ連から攻撃されるかもしれないという潜在的な恐怖を抱いていたということになる。
少なくとも北朝鮮のテポドンの恐怖の比ではない。
あっという間に日本全土を占領されかねないソ連の恐怖と、北朝鮮の自暴的な攻撃の恐怖などとがいっしょにされるわけはないのだ。
さて、今の日本の政府関係者、北朝鮮の脅威をあおってどうしようというのだろう。
ま、それはそれとして、今日も一日、私は大阪で全速力で走っておりました。
人々に愛をふりまき、そしてよく喋り、先ほど今日一日の戦いが終わったのです。
で、思いついた言葉が「愛と饒舌の戦記」だったのです。
最近の私の日記はまさしくそれではないかと。
で、この時間になると身体も頭もボロボロ。
毎日、よくパソコンの画面に迎えるものだと自分でも思います。
私、このままで命もつのでしょうかね。
司馬遼太郎の「項羽と劉邦」に「舌を剣だとおもわねばなるまい、百万の兵を殺傷するが、同時に己の身を突き刺すことにもなる、自戒しよう」というのがある、饒舌の怖さということかもしれない、一人でいい気になっている場合ではないということか、安部邦雄