久しぶりに東西の言葉の違いについて。
早い話がヒマネタです。
気づかれたことがあればお知らせ下さい。
表題のラーメンと中華そば。
中華そばという表現はあまり東京では見られません。
私の家では、一般に中華そばといいました。
うどん屋さんのメニューにもありましたね。
麺はやや白っぽく、縮れてもいません。
出汁は薄く、比較的あっさりという感じだったでしょうか。
最近、あまりお目にかかれないのですが、今でも売っているところあるのかなあ。
ちなみに、高校の食堂も中華そばだったとような気がします。
ラーメンは、どちらかというと即席ラーメンのイメージ。
北海道がブームになってから、札幌ラーメンという言い方で知るようになりました。
ラーメン親子、というドラマもありましたが。(芦屋雁之助、小雁が出演。原作はマンガ)
それとは逆というのでしょうか、冷やし中華というのが東京では目立ちます。
私は、冷麺と呼んでいたので、冷やし中華というのはピンとこなかった。
冷麺というと、朝鮮のイメージなのかも。
最近、盛岡冷麺が人気になりつつありますが。
「冷やし中華始めました」と店の前に出すのが、東京の夏の風物詩らしいです。
大阪にもそんな店あるのかな?
中華の話から少し離れますが、天ぷらという表現も微妙に違います。
普通は、メリケン粉(これも東京ではあまり使われない。普通は小麦粉とか天ぷら粉とか)でころもを作り、揚げたものをさします。
東京では、ごま油を入れるのでやや色が濃いのは有名な話です。
ところで、私の中では天ぷらというのは、ハンペンとかさつま揚げのような練り物を揚げたものもそう言います。
これは、私が3才とか4才の頃の記憶と重なる話です。
歩いて2?3分のところに市場がありました。
母は私に「お昼ごはん用に市場で天ぷら買って来て。」とお使いを頼んで来ました。
お金とかごを持ち、買いに言ったのですが、店の人から「天ぷらって、どっちの?」なんて聞くのです。
私は母の言った通りのことを言えば、買えるのだと信じていたので戸惑いました。
しばらく立ち往生。
泣きそうになったことを今でも覚えています。
家に帰り、母に泣きながらそう言うと(本当に泣いたかどうかは覚えていないが)、普通の天ぷらだ、いつも食べているやつ、などと軽く言うのです。
母にとっては、天ぷらとは練り物を揚げたものを指していたようです。
そんなもの、子供が混乱しないように、予め教えておくのが普通やろ。
イヤな思い出として、今も記憶の中に残っています。
母は、もちろんそんなことがあったことすら覚えていない。
今も、どちらも天ぷらと呼んで何の不自由もなさそう。
加害者は被害者の痛みを知らないということですね。
でも、昔は3才ぐらいになると平気でお使いにやらせたんだ。
今の親だと、怖くてそんなことできないだろうな。
私は、東京と大阪で言葉が違えば、どちらかというと大阪の言葉を優先したがるくせがある。
しらたき、なんて呼びたくない。
おでん屋に行けば、必ず糸こんにゃく(or糸こん)と言って注文します。
しらたき、では注文した感じがしないというか。
おでん屋も、関東煮(かんとだき)屋と呼びたいが、これは強引すぎるので自重。
がんもどきは、ひろうす(飛龍頭=ひりょうず)と頼みたいところですが、最近は巾着とか袋なんて呼んで、がんもどきということもなくなってきた。
おかげで、ひろうすという言い方もできなくなりつつある。
おでんダネ、というのは確かに東京と大阪では違うものが多いようです。
ちくわぶ、なんて最初見た時は、これは何じゃ?と思った。
単なる粉の固まり、ちくわでも何でもない。
でも、関東の人は皆好きだと言います。
いわゆるジャンクフードとして人気のようです。(当然だが、私は頼まない)
すじ、というと関西では牛すじのことですが、関東では魚の練り物だったりする。
そんなもの出て来たりしたら、ゲッソリしてしまいます。
ま、最近は東京でも牛スジは定番化しつつありますが。
そうそう、これも吃驚したのですが、東京に来たばかりの頃、飲み屋で「いわしの丸干し」を頼んだ。
当然、丸干しなのだから、めざしのようなものが出て来ると思ったら全然違っていました。
一夜干しのようで、中はまだまだ赤いというか、生みたいな感じなのです。
ええー!これがイワシの丸干しー!
正直、気持ち悪いという感じでしたね。
私の家では、少なくとも丸干しはよーく干しためざしのような物。
こんな生臭いものではありません。
何か、未だに納得のいかないことのひとつです。
ああ、そうそう焼豆腐というのも東京ではなかなか売っていません。
我が家では「お焼き」と称し、スキヤキに必ず入れていました。
豆腐やさんが、バーナーで木綿豆腐を焼いているのを昔は良く見かけましたが、今はどうなのかな?
そう言えば、高野豆腐(凍り豆腐)とか麩とか、東京のスーパーではあまり見かけない。
たまに買おうと思っても、どこにも置いてなかったりして、戸惑ったことが何度かありました。
巻寿司に、高野豆腐って入れないのかな?
味噌汁やスキヤキに麩も入れないのかな?
ま、巻寿司といっても、東京では太巻きか細巻きかを必ず聞いてくるけど。
巻寿司ゆうたら、太巻きに決まっとるやんけ。
しかし、このての話、書き出したらいくらでも出て来ます。
段々、わけわからんようになるので、今日はこのへんをしおにしてそろそろしめさせてもらいます。
今夜もお越しいただきまして、ありがとうございました。
酢でごはんをしめるとかいいますが、これは引き締めるという意味、湿らせるという意味ではないので、御注意を、安部邦雄