今日、日本テレビの「バンキシャ」を見ていたら、自民党の亀井代議士の同行取材というのをやっていた。
小泉首相の対抗馬が決まらない中、孤軍奮闘をしているのが亀井代議士。
勝つのはオレだ!と勇ましい言葉が次々に出て来る。
ただ、兵隊もいないのに、一人でほらを吹いている、戦国武将のようにも見える。
適当にしておけばいいのだが、これも本人の悲愴な決意ゆえなのだろう。
しかし、番組への出演は完全にマイナスだった。
支持者が、道路を作ってくれと陳情すると、早速道路局長に電話して、ちゃんとやれなどと指示している。
農水相の官房長にもだ。
どうだ、オレなんか直接指示できるのだ、すごいだろう、とでも言いたいのだろうか。
昔からよく聞いた、自民党政治家の権力パフォーマンス。
こんなのテレビで堂々と見せて良いのか?
ほとんどの視聴者は思うだろう。
支持者はそりゃ、亀井さんのおかげで国から恩恵を受けて嬉しいだろうが、そんな恩恵を受けられない私はどうしてくれるねん。
これじゃ、無駄な公共事業なくなるわけないじゃん。
支持者が頼めば、何でもしてくれるのか、亀井さんは。
秘書が、電話をする時、亀井代議士ですが、?さんお願いしますというのも嫌味。
?代議士、なんて自分で言うのか、いやらしい?。
でも、今までの政治家、こんな人が評価されていたんだ。
こういう地元の陳情もうまく処理しながら、国家百年の計をちゃんと立てるのが政治家だと彼等は思っていたのだろう。
しかし、地元の陳情を受けるなんて、国会議員の仕事か?
それこそ、地方の議員がやればいいことではないか。
やはり、今までの日本の政治・経済構造って、変だったとしか言い様がない。
さて、小泉さん、本当に変革なんてできるのだろうか。
こんな、亀井さんのような人が、抵抗勢力という名前で一杯いるんだよ。
しかも、敵は自民党の中にだけいるわけじゃないのだから、前途多難だろうな。
ところで、電話の口利きって、実は私もよくやらされる。
たいてい、相手は私が元いた放送局へのお願い。
表から行って断られたとかで、私に何とかしてほしいというお願いだ。
ゲストのブッキングとか、編成局長との面会のセッティングとか、新曲のパワープレイとか。
仕方がないから、それぞれ一番実権を握っていそうな奴に電話をする。
?の件なんだけど、一応話だけ聞いてやってよ。おれは、イイと思うんだけど。
あ、そろそろ季節もいいし、又ゴルフでも行こうな。じゃ、そういうことで、よろしく。
何か、イソップの蛙みたいで、本当はイヤなのだが、断ると角が立ちそうなことは、やはりこんなパフォーマンスをせざるを得ない。
もちろん、話にならないのは、無茶苦茶な条件を押しつけて、相手を諦めさせるけど。
代わりに、100万円寄越せ、とか。
でも、わかりました、と言われるとちょっと困るけどね。
しまった、1000万円って言えば良かった。
しかし、政治家なんて、3日もやればやめられんだろうな。
こんなパフォーマンスができるんだものね。
しかし、亀井さん、今日の出演で相当反感買ったと思うよ、当事者にとっては亀井大明神だろうけど、第三者にとっては不快以外のなにものでもないしね、安部邦雄