音楽業界の大先輩と久しぶりにお会いした。
私が、FMのディレクターとしてデビューした頃、本当にお世話になった人だ。
今は、会社を退職し、いくつかの会社の顧問的な仕事をやりながら、毎日好きなことにチャレンジされているという。
最近は、コンサートによく行きますね。
自分の金で、自分の好きなアーチストの演奏を聞くのはとてもいい。
充実した時間を過ごせるような気がします。
悠々自適というのは、本当はこういう生き方を指すのだろう。
毎月、ゆったり生活しながら、奥様同伴でライブやコンサートを楽しんでいるという。
羨ますい。
私だって、50をすぎたらそんな生活ができればと思っていた。
自分のやりたいことを、自分のスタンスで、自分の時間を使って、自分のお金を使って。
なのに今の私。
時の奴隷、人の奴隷、そして金の奴隷。
ミヒャエル・エンデの「モモ」を思い出す。
副題が「時間どろぼうと ぬすまれた時間を人間にとりかえしてくれた女の子のふしぎな物語」。
盗まれたのか、置き忘れてきたのか。
時間を取り返すために、今私は何をすればよいのか。
そんなことを考えながら、今日も色んな人たちによって私の時間は奪い去られている。
いつか、私もモモとなって、時間を取り戻す旅に出たいものだ。
目指せ!悠々自適。
慣れないことをやって、絶対私は疲れている、今は人生の焦点が合っていない、さながら老眼のように、私はおぼろげな現在の中にいる、メガネ、メガネ、安部邦雄