戦前がどうだったのか、私は知らない。
私が物心ついた時、人間の命は地球よりも重いと言われていた。
加川良の「教訓・」。
命は一つ、人生は一回
だから、命を捨てないようにね
あわてるとついフラフラと
御国のためなのと言われるとネ
学生時代、この歌が人々の心をうまく表していた。
命は大事だ、為政者の口車に乗せられて、戦争賛美なんてしてはいけない。
歌は続く。
死んで神様と 言われるよりも
生きてバカだと言われましょうよネ
きれいごとならべられた時も
この命をすてないようにネ
靖国神社に祭られることより、バカでこの世を生き抜くのが大事。
戦争なんか行ってはいけない。
でも、12月になったら、自衛隊はイラクへ行くのだろう。
理由はよくわからん。
アメリカとの友好関係のために、北朝鮮と交渉する為にはアメリカの力がいるのだ?
自己完結しない国、日本。
そんなことじゃ、北朝鮮になめられるだけじゃない?といぶかる人も多い。
命の重さを語るのも、世界からバカにされるのだろうか。
国のために命を捧げるということも、結局権力に利用されているだけじゃないかと言えないこともない。
最近、簡単に人を殺す連中が増えている。
中国人犯罪も確かに多いが、日本人でも理由もなく人を殺している。
他人の命が軽いということは、自分の命も軽いということなのだろう。
人を殺すことは、テレビゲームをリセットすることと同じ?
確かに、自分の脳内世界だけで生きる連中が増えている。
脳内世界では、現実もバーチャルも大して違いはない。
リセットすれば、又始められる。
過去はいつでも消すことができる。
ここには、今からの未来しか存在しない。
未来しかない社会。
過去と断ち切られた脳には、人を生かすにしても殺すにしても、さほど意味はないということなのかもしれない。
過去があるから命は重いのだ。
過去を否定した時から、私達の命は風船のように漂い始めたと言うことなのかなあ、、、
命の重さなんて、最近聞かれなくなった、わが子でも、実の親でも気に入らなければ殺してしまうという風潮、何と表現して良いのやら、言葉が見つからない、安部邦雄