2004年に入って7日目。
世間が今一つ元気がないような気がする。
覇気がないというか、可能性が感じられないと言うか。
年始回りする人たちの足取りもさえない。
笑いながら、挨拶を交わしているという感じでもない。
お互い、今年何とかしないといけませんねえ、という顔である。
輸出産業が調子がいい、景気を上げる牽引力になっていると言われている。
しかし、その裏で円高が少しずつ進んでいる。
必死に政府が買いささえているらしいので、これぐらいで済んでいるのだとか。
円高が顕著になれば、すなわち1ドル80円ぐらいになれば、輸出産業も又、どんどん低迷してしまうだろう。
輸入品も増えるだろうし、デフレは更に進行するしかない。
先行き不安があるから、お金を持っている老人層がますます金を使わなくなる。
金が市中を出回らなくなり、税収はますます落ちる。
預金は次々に国債に変わって行くとしたら、株式市場もやばい。
少子化問題も深刻だが、老人が増えて同時に金を使わないという構造ももっと深刻だ。
老人は、新規のものには手を出さない。
政府ができることは、新紙幣の発行に伴う、預金封鎖ぐらいか。
そうか、年金の減額も、医療費の値上げも、介護保険料の徴収もあるか。
しかし、そうなると、選挙で老人達は自民党に入れなくなるだろう。
老人が自民党に投票するのは、今のままでいいからだ。
預金を一杯持っていて、そこそこの生活ができて、とりあえず幸せに死ねると思っているから、現状を変えたくないのだ。
バクチには手を出さないし、買うものはもうほとんど買ってしまった。
どんな新規の投資対象を見せようと、それが従来と違った構造のものには、自分からは絶対手を出さない。
もちろん、ベンチャービジネスなんか、相手にするつもりは全くない。
国がどれだけ、ベンチャー擁護を叫んでも、誰もそれに呼応はしない。
今までの税金で何とかしろと思うだけだ。
元気がないのは、結局誰も金を出さなくなっているからではないのか。
今までと構造の違うものには金を出さない。
わけのわからないものには金を出さない。
今までのままでいい。
政治は自民党でいい。
それが高じて、ますます元気のない時代になりつつある。
団塊の世代は、自分達だけが逃げ込めればいいと思っている。
退職金をもらい、年金をもらい、悠々自適。
後の世代は、勝手に弱肉強食でやればいいという態度。
そして、そんな時代を変えようという改革者(イノベーター)を次々に潰して行く。
元気なんて、出すだけ損だ。
さて、2004年、本当にどうなる。
私は、とにかく今までのままでいい、新しく変えるなら、私が安全地帯に逃込んでからどうぞという考え(パラダイム)を変換するしかないと思っている。
小泉さんも折角そういうことを提唱しかかったのに、元の木阿弥状態。
本人も、言葉はまだ威勢いいが、顔には元気がまるでない。
期待出来ないのかなあ、元気出せよ、小泉首相!
こんな意気消沈している国民が、自衛隊に活力を与えることなんか無理に決まっているじゃん。
私自体は、とにかく一年間走り続けるつもりだが、元気でおられるのかは自信がない、ガソリンが切れたら終りだ、何か玉砕しそうな予感もする、安部邦雄