四谷図書館に行ってきた。
といっても、最寄りの駅は新宿御苑前。
四谷駅からはだいぶ遠いところにある。
区民センターの7階にあるのだが、随分広いので驚き。
下手したら新宿中央図書館よりでかいのではないか。
東京に来て、一番驚き評価したのが図書館の多さ。
私の住んでいる杉並区でも11も図書館がある。
会社のある渋谷区にも8つの図書館があるし、四谷図書館のある新宿区にも11の図書館がある。
で、私の実家のある大阪市旭区には図書館はたった一つ。
何じゃーそりゃー!
これでは、文化度の低さを責められても反論出来んではないか。
ま、反論する気なんて、初めからないけど。
しかしねえ、同じ区民税払っていて、この差は何なのか。
一体、大阪は何に税金を使っているんだと言いたい。
閑話休題。
四谷図書館には音楽誌の検索に行ってきた。
音楽関係の書籍が充実しているような紹介のされ方をしていたためだが、正直期待したほどのものではなかった。
やはり、放送局や音楽事務所が密集している港区の方が音楽関係は多そうである。
ちなみに港区には図書館の数は6つ。
別に東京都中央図書館という都の所管する図書館もある。
何かこのあたりの力関係、よくわからない。
ところで、その広いはずの四谷図書館、平日の午前中だというのに人で一杯。
椅子という椅子がオッサンとオバハンに占拠されていると言っても過言ではない。
外の眺めはいいし、中は明るく、できたばかりなのか清潔である。
しかし、何だろう、このオッサンとオバハンたち。
もちろん、土地柄学生も多いのだが、むさくるしいだけ、オッサン、オバハンが目立つ。
他に行くところがないのだろうか。
あからさまにホームレスという感じではないのだが、ヒマ人が暖かいところで時間を潰しているという風情だ。
そこ、机を占領して寝ているんじゃない!
しかたがないので、私はずっと立って、本等をチェック。
驚いたのは、ビデオの貸し出しをしていたこと。
歴史もののビデオが多かったが、どれも手入れのいいケースに入っていた。
もちろんCDの貸し出しもしているわけで、公的なレンタル屋というイメージさえする。
大阪では、こんな図書館絶対ありえないだろうなあ。
何冊か本を借りて、外に出る。
新宿御苑の芝生に、図書館にたむろしていた連中と同じような風体のオッサンどもが、寝転がっている。
そういえば、今日は日射しもあって少し暖かい。
でも、このあたり、空気が澱んでいるというか、いきいきとした躍動感が感じられない。
何もすることがない人って、一杯いるのだろうな。
というか、夜はただ我慢して起きていて、昼間、暖かいところで眠るのかもしれない。
まるで、夜行性動物の生態みたいだ。
そういえば川崎でホームレスの収容所を作るのに住民と揉めていたなあ。
どちらの気持ちも何となくわからないでもないなあと思いながら、新宿に戻ってきた。
ビジネスホテル、2100円という木賃宿がさらに侘びしく私には見えた。
新宿御苑の西側には木賃宿というかドヤ街みたいな旅館が一杯ある、表にはビジネスホテルと出ているが、どうみても旅館である、意外と知られていないが、一体どんな人がここに泊まっているのかといつも不思議に思っている、安部邦雄