最近の広告を見ながら感じること。
どれも「お金を下さい」としか言っているようにみえない。
バーゲンセールの告知もそうだし、テレビショッピングとか通販とか、とにかく消費者の購買欲を刺激して、金を出させよう、出させようとしている。
生半可なことでは、もはや消費者が金を出さなくなったということかもしれない。
お金を下さいというか、お願い金おくれ、というか。
前はイメージ広告とかが全盛だったが、それだけでは買ってくれなくったというか、金を使わなくなったというか。
つまり、この間までは消費者はイメージによく金を使ってくれたということだろう。
今や、実利優先、不要不急のものはいらない、という状況。
ますます広告から、金くれ金くれのメッセージが伝わって来る。
私達の仕事のことでも、金余ったから何か企画だしなよ、なんてクライアントがいなくなった。
3月決算で、少し金が余ったから、よければあげるよ、なんて話も消えてしまった。
キャッシュフロー優先で、銀行も簡単には金貸さないという状況だから、いくら利益が出ても使わないというわけだ。
現金は使わない、無駄な費用は一切使わないという感じか。
金があればパーと使ってしまおう、なんてわけにはいかないようだ。
そういえば、ある代理店の偉いサン、毎日クラブで10万ぐらい散財していたのに、先日会ったらもうそんなことやってられなくなったとため息をついていた。
強気で、今年も予算達成、ガハハハ・・と笑っていたのに。
とにかく、今の日本人、経済的にも政治的にも一杯一杯というか、余裕がなくなりつつある。
団塊の世代は、既に逃げきりモード。
若い世代は、現実についていくしか方法論を知らない。
お金をよこせ!金出しやがれ!
税金にしても年金にしても保険にしても、政府のメッセージにも余裕がない。
延びきったゴムを少しゆるめるような、そんな経済政策もそろそろ必要かもしれない。
竹中大臣、景気は順調に回復と繰り返しているが、ならば何故に金が回らないのだ、企業のほとんどが財政規模を縮小させているのは事実ではないか、安部邦雄