昼飯を食べに、なか卯に入った。
ハイカラうどんを食べていると、別の客が「ハイカラうどんの揚げ玉抜き」などという注文をした。
ハイカラうどんの揚げ玉抜き!?
素うどんやんけ、それ。
そんな注文して、ハイカラうどんと同じ金とられるのに何とも思わんのか、と少々呆れた。
ま、こんなこと関西人だから思ってしまうのかもしれない。
素うどん、関東では専らかけうどん、と言うようだ。
かけそばの方が有名だが、そば屋などで見ていると、あまり注文している人がいない。
出汁がイマイチということもあるが、やはり関東はもりかざるがいいようだ。
ハイカラうどんというのは、関東では普通たぬきうどんと称する。
なか卯が東京に進出してきて、ハイカラうどんも定着させかかっているようだ。
で、何故にハイカラうどんと呼ぶのか?
ハイカラというのは、オシャレとか上等とかいう意味で使う。(もともとは西洋の軍服などの高い襟から来ているのだろう。)
で、素うどんは薄い蒲鉾一切れと青ネギがちょこっと入っているだけだが、それに天カスを加えて少し上等にしているからハイカラうどんとなったとか。
どこがハイカラなんだろうか。
それでも、子供の頃は素うどんでも充分御馳走だった。
近くのうどん屋さんから出前を頼むのだが、たいてい素うどん。
お昼ごはん、お櫃にご飯が余りない時、「昼はうどんでも食べとこ」といって、近くのうどん屋さんまで頼みに行く。
電話なんか、あっても使わない。
何しろ、素うどん、25円なのに、電話代が10円もする。
自分で行った方が当時は合理的だったわけだ。
ちなみに、素うどんの注文先は「東京庵」と言った。
味はまごうこと無き関西風、何故、そんな屋号にしたのか、一度聞いてみたかったものだが。(今は店の面影すらない。)
ま、今日はヒマネタで御辛抱下さい。
東京のコロッケうどんとか、ちくわの天ぷらうどんというのはどうも馴染めない、元々は讃岐うどんのバリエーションの一つだったらしいが、ふやけたコロッケなんか俺はいらんぞー、安部邦雄