インターネットは無限の闇である。
しかし、その宇宙の中に一つの星を見つけた時、そこから無限の可能性が見えてくる。
これは、私が初期のインターネット私見の見出しに書いたことである。
もう5年ぐらい前のことだ。
ネットに可能性を感じた私だったが、ネット自体が自分の脳と同じ構造であると感じた時、その深淵さに怖れおののいたことを思い出す。
人間の意識など、氷山の一角である。
その下に、自分が生きてきた時間と同じだけの無意識界が存在するのだ。
ネットのほとんどは、その無意識界である。
そこから、どんな怨念や情が吹き出してくるか、ちっぽけな人間にわかるとは思えない。
だが、そこには確実に光る星も見えるのである。
その世界で生きていくためのバランス感覚、あるいはリアル感覚が持てている間は、ネットはあなたの生きる空間を広げることに寄与するだろう。
だが・・・
積もり積もった怨念に耐えることができるだろうか。
ネットの中で、自分が誰かに悪罵中傷の言葉を投げかける時、それはいつか自分に槍となって戻ってくるだろう。
罵倒する相手は、いつのまにか自分になっていたりする。
ネットは、自分の脳と同じだとしたら、そこで使ったすべての言葉がいつか自分に戻ってくるのである。
それをわかっていたら、こんなことは決して書かないだろう。
圧倒的な無意識の世界。
それに引きずられる、ネットのカオス。
自分がどこにいるかわからなくなり、ただ不安だけが増して行く。
ネットの闇は、日々肥大し、暗黒の口を開けてあなたと私を待っている。
意識界だけでは、どうにもハンドリングできない厄介な世界である。
2chでぼろくそに書かれるとムカムカするのは何故だろう、お前に何がわかるなんて思ったりするのだが、本当はそんな奴らほっとけばよいのだけどね、安部邦雄