大阪の地下鉄に乗っているとこんな車内アナウンスがあった。
御堂筋線では、9月6日から女性専用車両の時間帯を平日に限り、終日に拡大いたします。
へえ?と思った。
女性専用車両といえば、痴漢対策として朝のラッシュ時とか深夜帯にもうけられるのが普通。
それを平日だけとはいえ、全日女性専用車両設定とは。
大阪では、それだけ女性の被害者が多いのだろうかと勘ぐってしまった。
専用車両ができて、痴漢の被害は減ったのかというと、減ったという人もいれば変わらないという人もいるようだ。
そういう設定によって、何らかの抑止力にはなっているはずというのが妥当なところかもしれない。
とはいえ、男性の中には、これは逆差別ではないかという声もあるという。
普通車両はギュウギュウなのに、専用車両はゆったり通勤というのでは、同じ運賃を払っているのに不公平ではないかということらしい。
わからないでもないが、被害が毎日出ているとしたら甘受するしか仕方がないのではないだろうか。
多少の不公平は我慢するしかないのかもしれない。
ところで同じ地下鉄の車内に、こんなマナー広告があった。
見て見ない ふりをしないで 声出して
ちかんさせない 大きな勇気
なるほどねえ、大きな勇気か。
だが、これは他のことにも言えそうだ。
優先座席に平気で座って、席を譲らない奴。
禁止されているのに携帯電話をやめない奴、音楽を聴きながらシャカシャカいわせる奴。
車内暴力に、化粧する女に、ドア付近で座り込むガキども。
注意しないといけないのは、ちかんだけではない。
こういうのを止める大きな勇気も必要だろうが、しかし勇気が無駄な摩擦を生むこともありそうだ。
前にも、私が勘違い野郎のゲーム遊びをやめさせたことを書いたと思うが、言われた方は完全に切れていたということもある。
食って掛かる奴も多いし、本人がどれだけ自分の迷惑行為を自覚しているかも問題だろう。
大きな勇気は、下手をすると無謀な勇気になりかねない。
簡単にマナー広告で言えることではないのではと思いながら、私は車内アナウンスを聞いていた。
皆さんも、注意をするときは、自分の身の安全も計算に入れておいてくださいと老婆心ながら思った次第である。
これだけの更新をするのに四苦八苦、どうも旅の空では何かと不自由です、安部邦雄