好きになれない日本語って皆さんもあると思います。
私が東京に来たのが、平成元年。その時に好きじゃないなあと思ったのが「片す」という言葉と「みたく」。
居酒屋とかで、「今、かたします」と言われると「誰を勝たすんだ?」なんて突っ込みをいれたくなったりして。
「みたく」はどう聞いても、子供用語。
ええオッサンが「僕達みたく・・」なんて言うと、「あほちゃうか」とどうしても思ってしまう。
「何げに」なんてのも願い下げ。最近では保守反動ども(レッテル貼ってはいけないと昨日言ったばかりだが)が得々として使う「自虐史観」という言葉。
実に汚い日本語だ。「じぎゃく」なんて、文明のかけらも感じない、「美しい大和心」とも調和しない、ひどい語感を持った言葉。
それを、日本の心を大切にしている等と恥ずかし気もなく言う輩が嬉しそうに、しかも例の思考停止で使っている。
この言葉はやめてほしい。
大和心を大切にするならやめてほしい。
といっても、根が田舎者の輩にそんなことを言っても無駄だと言うことぐらい自分でよくわかっているだろうとたしなめられているが。
がらっと話を変える。
表題の「流れに棹さす」、意味おわかりだろうか?
先日読んでいた田原総一朗「日本の戦争」でも誤用されていたのであえてここに書く。
田原さんはこれを「流れに逆らう」という意味で使っておられた。本当は「時流に乗る」ことをさす。
流れに棹さして、更にスピードをあげることなのである。
でも、この誤用は他にもよく見られる。あの田原さんでさえ、そうなのである。
他にも「役不足」とか「やぶさかでない」もそう。「彼には役不足だよ」というのは、役が足りないのであって、彼の資質が足りないのではない。
やぶさかでない、は喜んでするのであり、無理かもしれないけど努力して何とかしようということではない。
こんな例はあげれば切りがない。
皆さんの好きになれない言葉って他に何かありますか?
安部邦雄という名前は好きじゃないかも