どんな、酒やねん!と軽くツッコミを入れて今日のペンギン・ノートをしたためる。
小林幸子さんは、「嘘つき鴎」でローティーンでデビューし、しばらく鳴かず飛ばずで10年あまり。
やっとメジャーヒットしたのがこの曲「思い出酒」だった。
1979年だそうである。
苦労話を聞かされても、あんたはまだましだと思ってしまう。売れていなくても私は貴方の名前を知っていた。
「うそつき鴎」はインパクトあったし、その後の活動もマスコミにマイナーなりにとりあげられていたではないか。
同じような例として、天童よしみさんがいる。
「田舎っぺ大将」という持ち歌もあったし、私の近くの商店街にも「天童よしみ来る!」とバーゲンシーズンによく大書されていた。
そりゃ、歌う場所は商店街のみかん箱の上かも知れない。
それでも、みんな天童よしみのことは知っていた。
ちんちくりんの姉ちゃんで、歌は死ぬほどうまい。
演歌歌手といわれる人は、おそらく何千人といるだろう。
その人たちのほとんどは、一般には名前も知られず、毎日スナックまわりをしながら、いつか俺もヒットしてやると思っていることだろう。
小林幸子さんは本当にどれだけ幸せなことか。
えーと、こんなことを言うつもりで書きはじめたのではないのですが。
思い出酒のフレーズ紹介を少し。
「あの人どうしているかしら、噂を聞けば会いたくて、思い出酒に、酔うばかり」
いやあ、いいですねえ、すばらしい。
でも、思い出酒ってどんな酒?
思い出している時に、飲んでいる酒のことなんでしょうか。それとも飲むと失った愛を思い出してしまう酒なのでしょうか。
そんな酒ならちょっと飲んでみたい心境です。
思い出したいことが今一杯あります。
幸せな青春時代、幸せなディレクター時代。
私を愛してくれた人々、私を思い続けてくれた、愛する人々。
でも、今の私は何故か誰も思い出せない。
思い出したくないのか?思い出すのは辛いから、自律神経がそれを邪魔するのか。(自律神経?)
私はこの2月ぐらいから、家で酒を全く飲まない。それゆえ、家にいて過去を思い出すことはほとんどない。
これでいいのだろうか?
これでいいのだろうか?なんてことをこんな場所に書いていていいのだろうか?
しかし、過去を語る時は何故酒なんだろうなあ。
今日は結論ないけど、ちょっと言葉に酔ってしまったので御容赦を。
水割りをくださーい、安部邦雄