のれそれ、食うか?
お初天神通りを歩きながら友人にそう言われた。
「のれそれって、シラスウナギだよね。」と答えると、「いや、色んな説があるけどな。」と言って、その話題はそれで終わりになった。
色んな説は初耳だ。少し調べてみよう。
アナゴの稚魚の事を 高知では「のれそれ」と言って珍重します。
あ、そうなんだ。ウナギじゃなくてアナゴの稚魚か。
一昔前は 高知で有名な「ドロメ」の漁の邪魔者として 捨てられていた魚。
へえー、今や珍味として評価されているのになあ。
で、この「ドロメ」て何?
ドロメとは体長2cm以下のイワシの稚魚の事。
ちりめんじゃこみたいなものか。
つまりは高知地方の魚の呼び方のようである。
今じゃ、ドロメより「のれそれ」の方が高級なのではないだろうか?
少なくとも私はそう思う。
今から4?5年前、初めて食す私に「のれそれ」はウナギの稚魚だと教えてくれた人に告ぐ。
嘘つき!(スイス帰りの貴方、貴方ですよ!)
てっきり、遠いフィリピンの深い海の底から引き上げて、はるばる日本までやってくるんだと思ってしまうではないか。
そりゃ、貴重だと本当に心から実感したのだから。
ま、今日は突き出しがわりのネタということで、こんな話でお許しを。
肴はあぶったイカでいい、イカ大好きの安部邦雄