パソコンでインターネットしていたら、どうやら眠ってしまったたらしい。
右手にマウスを掴んだまま、何度か舟をこいでいた。
ガクンとして今、我にかえったところ。
知らぬ間に眠ってしまったというのは、今の私にはとても幸せなことのように思える。
「さあ、寝るぞ!」と自分に言い聞かせないと眠れなくなってしまったようだ。
テレビを見ながら、ラジオを聞きながら、本を読みながら、知らぬ間に寝てしまうというのは、若い頃は日常茶飯事だった。
近頃は、そんな経験はあまりない。
眠る為にエネルギーがいる。それを今は実感している。
だから、さっきの知らぬ間に眠っていたことで、ちょっと幸せな気分なのだ。
眠る為の努力なしに眠れるなんて、とてもラッキー。
年を取ると、朝が早くなるという。
何となくわかる。寝ているのが辛いのだろう。眠ろうとするのも辛いのだ。
精神的に消耗する。それだけエネルギーを無駄に使っているともいえる。
眠る為のエネルギーが老人にはなくなってくる。だから起きていた方が、ずっと楽なのだ。
かといって、早朝からゴソゴソ動き出すのも他の家人には迷惑。
仕方なしに、起き上がり、ぼーと聞くのがNHKの「ラジオ深夜便」。
わかるなあ。私はまだ若いので、寝る為のエネルギーはまだまだあるが、もっと年をとったら、きっとこういった老人のライフサイクルに移っていくことだろう。
「ラジオ深夜便」は、その点とてもいい番組だ。
末永く続くことを祈る。
今までで一番眠かった時。
そりゃ、色々あるが、なんといっても死ぬほど眠かったのは高校時代のサッカー合宿。
それも2年の時の淡路島合宿だ。
1年と2年だけの夏合宿で、淡路島まで行ったのは初めてだった。津名高校がグランドを貸してくれるというので、船に乗ってえっちらおっちら出かけていった。
環境が変わるのもいいし、だいいち空気がとてもきれい。
海もそばにあり、練習後はクールダウンで海につかる。
むしろ、遊びに行っているようなものである。
練習なんて、そんなガチガチにはしない。(ラグビーの菅平の合宿等とは大違い)
せっかく、来たんだからせいぜい楽しもうぜ、って感じだったろう。
ところが、日が経つに連れて、段々身体に疲労が蓄積していく。
そうなると、もう身体は休息ばかりを求めて来る。
腹が減っていても、それよりも眠りたいという精神状態になる。
とにかく、眠い。
上級生だから、無闇矢鱈に眠るわけにはいかない。
1年生を教える立場にもあるわけだから、ミーティングなども念入りにやらないといけない。
しかし、眠い!とっても眠い!死ぬほど眠い!
もうそうなったら、練習の間の5分休憩でも、木陰で眠ってしまう。
練習をチェックする側にまわったとたんに、ハッと気付いたら立ったまま眠っていたりする。
宿舎に戻って、10分後に食事といわれたら、その瞬間もう寝ている。
食い終わったら眠る。
夜のミーティングの為に起きることがとても辛い。
上級生が見本を示さないと、と厳しくキャプテンが言うので、とりあえずはダラダラしないようにはするのだが、これが又辛い。
もう、ほっといて、お願い30分寝かせて!
合宿が何日あったのか忘れたが、とにかく眠かった。
あんな眠りたい気持ちは、この30年あまり経験したことがない。
車を運転していて、瞬間的に寝ているというのはないことはないが、これはサービスエリアで休めばすむことである。
しかし、あの時は、ホントーに眠かった。
夜寝たと思ったら、もう朝だった。
あの時の8時間はとても軽かった。
今の8時間は本当に重い。
若い頃の時間は軽く、年をとった時の時間は重い。
今日の結論である。ちょっと面白いと思うのだが。
小さん師匠の「花見の仇討ち」が今夜の子守唄、安部邦雄