とにかく景気が悪いらしい。
「どないでっか」「あきまへんわ」なんて商人の会話が交わされていた頃は、まだそれほど景気も悪くない時。
「どないだ?」「さっぱりや、もう首くくらなあかん」というのは、ちょっときつなって来た時。
「どや?」「どやって、どないもならんわ」ここまで来るとそろそろ危ない。
そして。
「うん?」「う・・・」もう、声も出ん。
今はそれぐらい景気が悪いらしい。
景気が悪いというのは、皆さん簡単にお使いになっているようだが、具体的にどういう意味か分かって使っておられるのだろうか。
「そら、あれやで。不景気やいうこっちゃ。パーといかへんいうこっちゃな。」
何やようわからん話ですな。
「仕事がけえへんねん。それやから、金が入ってけえへん。売上げ上がれへん時に使うかな。不景気や。景気が悪い。つまり今みたいな時のこっちゃな。」
何か皆があかんと思った時に自然と使う言葉のようだ。ようわからんけど、みんなが言うてるから、不景気なんだろう。
景気が悪い、ひとことで言うとお金が回っていない状態を指すらしい。
お金は皆持っていても使わない。
銀行は金利ゼロで日銀から金が借りられ、いくらでも貸すことができるのに、不良債権問題が足枷になり、BIS規制が気になり、ついでにトップの責任問題が絡む為、ちっとも市場に金を出さない。
企業は別に業績が悪くとも、新規投資のための資金が調達できれば、まだまだ勝負はできる。
ところが、銀行は一銭も貸さない。
国が保証するからどんどん貸しなさいと言っても、言うこと等聞きそうにない。
そりゃ、貸さないのが一番である。
このままずるずるやっておれば、銀行は何とか維持できる。
国の財政再建など知ったことではない。
で、お金が回らない。
日銀の当座預金をどれだけ積み増そうと、銀行はその金でせっせと国債を買うだけである。
国と銀行の間でぐるぐるお金が回っても、景気とは何の関係もない。
老人は、どんどん溜めるばかりで、お金を使わない。
1億円単位で金を持っている老人等ざらである。
若い連中、例えばIT長者なんかは、まだ億ション買ったり、車買ったりするだけまし。
老人は、景気が良くなるまで、全く金を使う気はない。
景気が良くなるまで金を使わない人が一杯いたら、景気等絶対よくならない。
私はとりあえず、若い連中に投資するべきだと思う。
銀行にその気がないのなら、もう、サラ金のようなものでもかまわない。
若者にどんどん金を貸せ。
事業を起こしたいと言っている連中に、国の公共投資の金を回せ。
前にもいったが、結果的に団塊の世代を救うような金の使い方をやめよう。
とにかく、金を若者を通じて市中に流そう。
もちろん、親を保証人に立てるのを忘れてはならない。
それと、限度額もちゃんと決めよう。
ただし、バラマキはだめ。バラマキは絶対にやってはいけない。(商品券の愚策を思い出そう。)
必要な若者に必要なお金を。
メリーポピンズ風に言うと、2ペンスを鳩に!かな。(うーん、この比喩あってる?)
景気が悪いのはしかたがない。
せめて、無駄なところに金を使わないで、なるだけ有効なところに金を使いましょう。
私は、とにかく若い奴に投資することをお勧めします。
おっさんは暫くほって置いたらいいと思うのです。
どないでっしゃろ?
私はまだまだ若いので、ぜひ投資を、安部邦雄