私は一応、経営者です。
毎日会社の資金繰りにも神経を使いながら、この欄を駄文で埋めております。
経営者なんて、なるつもりは全くなかった。
ちょっとした人生経験だと思って気軽に引き受けた社長業だったが、そんな甘いものではなかった。
どこへ行ったかわからない前の社長が恨めしい。
フロムスリーの決算期は9月である。
10月から11月はちょっとややこしい数字ばかりが頭をよぎる。
1年間の伝票処理を、1ヶ月でやってしまおうというのは楽ではない。
特に、1年近い前のことなど意外と忘れていて、銀行の通帳上の現金の動きが複雑になってくると、何故こんな作業をしたのかわからなくなるのだ。
数字だらけの書類も増える。
数字が嫌いな経営者は、どうしているのだろうか。(幸い、私は珠算の高段者だったから、数字にアレルギーは全くない。)
今年も昨日でだいたいの数字が出来てきた。
これで決算書を作って、税務署に申告して、預かり消費税と法人税を納入するだけ。
馬鹿にならない額だ。消費税滞納業者だらけという昨今の風潮もよくわかる。
これから年末に入る。
経営者にとっては少しも楽しくない季節。
ボーナスはもらえないわ、年末迄に支払う費用は多いわ、それでいて、仕事は年明け迄ないわ。
今年は12月は28日までが営業日だからまだいいが、例えば、支払いが30日として、それまで払ってくれないクライアントさんがいたら、私なんかギリギリ迄出社してきて、その動静を注目しないといけなくなる。
ぶっちゃけていうと、その支払って貰った金を今度は別の会社や個人に支払わないといけないわけで、相手も年末迄に現金欲しいだろうからと、銀行等で支払い待機なんてことをする。
馬鹿な担当者だったりすると、「あ、伝票回すの忘れてました。」なんてことを年末になって言いかねない。
それも、入金がないのでこちらから連絡しての話。
資金繰りするものの苦労等、ほとんどのサラリーマンはわかっていない。
もちろん、私も一サラリーマンの時は全然気づかなかったことだ。
とにかく、お金に余裕がある会社は、さっさと買掛金は払ってあげましょう。
景気が悪い状況が少しでも改善されるかもしれません。
請求書では飯が食えないのです。
大企業の皆様、くれぐれもお忘れなくね。
世襲のボンボン社長が羨ましい?安部邦雄