17日から、新宿南口がイリュミネーションで飾られはじめた。
クリスマスの日迄、新宿サザンテラスから高島屋のあるタイムズスクエアにかけ、光の綾なす夜が演出されることになる。
この道は、私の通勤路。
夕刻はただでさえカップルの目立つ鬱陶しい道なのに、光に集まる蛾のように、この時期おびただしいカップルがこの街に群れ集ってくる。(若干大袈裟)
神戸ルミナリエというのが、震災以降鎮魂の意を込めて毎年行われるようになったという。
けっこうな観光客を集めているとも聞くが、一度行ってみたいものだと思っている。
東京ルミナリオとかいうのも、それに刺激されてか、毎年やるようになっている。
ディズニーランドのエレクトリカル・パレードも華やかで幻想的らしく、夜の楽しみとしては特上の人気のようだ。
人間は光に幻惑される動物のようである。
まるで、別世界。
日常的感覚が麻痺し、精神性のみの世界へと連れていかれかねない不安定なそれでいて気持ちのよい時間がしばし人の心を包む。
そう言えば、丹波哲郎氏の語る「死後の世界」も光に満ちていたし、臨死体験を描いた本にも、たいていこの光がキーワードになっていたりする。
光との親和性に何か意味があるのかもしれない。
暗い夜道で、出会う光は、それがどれだけぼんやりとしたものでも、少しは心を和ませてくれたりする。
マッチ売りの少女も、マッチを擦った時だけはとても幸せな気分になれるのだ。
世界は「光あれ!」から始まったと聖書にある。
そう言えば、今夜の2時過ぎには「獅子座流星群」が放射状に東の空を飾るだろうと報道されている。
あんまり過度に期待はしないが、少しだけ遅く迄起きて空を見ていようかと思う。
寒い夜に、星の光は何光年分の1だけ、暖かいはずだ。
夜空のムコウには、明日がもう待っている、あ?あ、安部邦雄