レコード業界も年末商戦まっただ中です。
思うようにCDが売れないのは今年に始まったことではありません。
しかし、今年は輪をかけてやばいそうです。
ちなみに先頃発表されたNHK紅白歌合戦の出場組で、年間100万枚以上売り上げたのは次の7組。
浜崎 あゆみ /ケミストリー /モーニング娘。 /ゴスペラーズ /DA PUMP /ウルフルズ)& Re:Japan
/エヴリ・リトル・シング
演歌歌手はほとんど10万枚以下だそうです。
紅白歌合戦は、言ってみれば今年の巨人軍みたいなものかもしれません。
中年以上のオッサン、オバハンにしか支持されそうもないということです。
宇多田、倉木、aiko、矢井田、桑田、ミスチル、ユーミン、GLAY等々。
紅白歌合戦に出場するインセンティブなど、この人たちにはきっとないのでしょう。
中島みゆきが出るそぶりを見せたと週刊誌にはあったが、今さら出るはずないよ、と私さえそう思う。
で、振り返って今年の音楽界はどうだったのだろうか。
一言で言うと、インパクトに欠けた一年だったといえる。
ケミストリーとか、矢井田のブレイクは今年だったかもしれないが、デビュー的には去年だったはず。
コブクロもイマイチ届かずというところか。
総じて、ニュームーブメントがやや貧困な一年だった。
メーカーは数字の読めるアーチストしかCDを作らなかった。
こういうのは切磋琢磨が基本のはず。
生きのいい新人アーチストが、様々なジャンルで出て来ない限り、活性化等ありえない。
今や、レコード会社は売れそうなジャンルの音しか作らない。
で、結果、どれも同じような音になってしまい、音楽ファンの一部のコアな連中は、ああだこうだと言い合っているが、その周辺で音楽を聞いている層には、わざわざ買って聞こう等とは思わない曲ばかりになる。
コアな部分で商売できるほど、音楽業界は小さくない。もっと多くのユーザーが買ってくれないと、業界はもたないのだ。
にもかかわらず、この体たらく。
音楽事務所からは脱税による逮捕者続出。
某女性歌手など、移籍料17億だと。
そんなボロい商売?だったら、買ってやらない!
何か消費者を食い物にしているようなイメージを持ちませんか?みなさん。
来年の音楽業界は、ますます厳しくなります。
音楽交換ファイルによる、ユーザー同士の曲の交換はもっと活発化するでしょう。
今はやり方を、ユーザーが知らないだけです。
使いはじめたら、滅多なことではCDなど買わなくなります。
レコード業界には、今のところ何の打開策もありません。
できるのは、著作隣接権の主張の下に、新しい音楽ツールを排斥することだけです。
そんなことやっている場合でしょうか。
落ち目の紅白、もうやめたらいいのにのレコード大賞の中継(賞自体はやめないでね)。
音楽の流通は今や過渡期です。
来年こそは、積極的なソリューションの提起を是非お願いしたいものです。
ノーナ・リーブスも頑張ってほしかったなあ、安部邦雄