2001年も今日で351日目です。
21世紀が華々しく始まったという感激も今はなく、ただ当たり前のように毎日を過ごしております。
今年の大事件といえば、誰が何といっても(誰も何もいわないが)ニューヨークの同時テロ事件でしょう。
私はこの欄で「確かにテロリストには大勝利だろうが、その後どうするんだ?」と書きました。
ビンラディン氏は、発見されたビデオの中で「ここまでやれるとは思わなかった」というようなコメントをしたそうです。
その満足げな話ぶりには、私としても凄い違和感を感じてしかたがありません。
本当にこんなことして、ただで済むと思っていたのでしょうか。
無辜の民を一挙に5000人も殺しておいて、良心の呵責はないのでしょうか、
「あそこにいた人間はみんな敵だ。」
彼はそう言うしかなかったでしょうが、皆が皆、敵なわけはないでしょう。
こんな後付けの理由は誰も信じません。
おさまりがつかなくなったので、必死になって言い訳している愚か者にしか見えません。
私が一日本人として、アメリカをどうしても許せないのが、彼等が広島と長崎に落とした原爆です。
確かにそこに住んでいた人のほとんどが、敵国の住民だったでしょう。
敵を殺すのは戦争だから当たり前だと言いたいのでしょう。
しかし、一瞬にして住民を一つの火の玉とともに消し去ることが許されるのなら、今度のテロを非難すること等アメリカにできるのでしょうか。
自分達がやってきたことを棚に上げて、今回のことだけを問題にする姿勢は、ビンラディン氏のやっていることと大差ないのではありませんか?
あの日以前のことは何もなかったことにして、あの日以後のことばかり持ち出し、大国のエゴを叫ぶのにはどうにも違和感を感じてしかたないのです。
そんな国を無条件に支持することだけはやめてください、小泉首相。
抵抗勢力に囲まれて、それどころではない状況かもしれませんが。
にしても、後2週間で、今年も終わり。
民主党の菅直人さんのサイトで、ある人の挨拶を紹介していました。
「今年は良い事はほとんどなかった。一番うれしいのは後、半月で今年が終わることだ。」
森おろしで始まった政局、思いがけない小泉内閣の誕生、構造改革の開始、農水省の失態による狂牛病の発生、さらなる景気の悪化。
いつの間にかの自衛隊海外派遣の容認。
地の下で何か大きい力が動き出している。
それがどういうものかを知るのはまだ少し先だろう。
それは来年に顕在化するのか、それとも後2?3年先のことか。
いずれにせよ、楽観は禁物の2002年。
明日のことは誰にもわからないのですから。
今年の会社はギリギリのまま年を越します、来年も果たしてどうなるのものやら、安部邦雄