根回しと言う言葉の英語の訳って、何だと思います?
コンサイス和英辞典によると「make necessary prearrangements」だそうです。
こんな言葉、ふだん使うんでしょうか?
日本では、組織と組織の利害を調整するために必要な作業が「根回し」です。
もし、これを忘れたら、担当者は手痛いしっぺ返しを食います。
ひとこと、事前に言っておいたら誰も異論を唱えないのに、いきなり言うから、皆反対せざるをえないのだ、などと言う話もよく聞きます。
これも日本の特異な風土のようです。
正しいかどうかではなく、事前に何の相談もなかったと言う理由だけで、結局否決してしまいかねません。
日本を嫉妬社会と言う人もいます。
つまり、事前に相談があった人となかった人がいたら、なかった人はあった人を嫉妬してしまいます。
そして、そのような段取りを組んだ担当者を思いきり罵倒することもあります。
力のある人は、クビだ!と叫ぶし、暫くしたら左遷されたなどと言う話も聞こえてきたりします。
根回ししなかったということは、人の嫉妬心を呼び起こすようです。
困ったことです。
インターネット時代には、では、この根回しは必要になるかですが、個人的な意見を言わせてもらうと、メールやサイトで自分の立場をはっきりさせておけば、わざわざ根回し等しなくてもよいのかもしれません。
何故なら、前から自分の構想を明らかにしているわけですし、それを知らなかったのは、単に受け手側の怠慢だからです。
インターネットに発表する前に、何故わしに相談せん!なんて言う人も出てくるでしょう。
しかし、インターネットは当事者と当事者を瞬時に結び付けるものですし、相談がなかったと言う人は、単純に見ていなかっただけということになります。
参加しない人をインターネット以外の方法でケアしろ、ということになると、それだけで、その人は排除されることになります。
力があろうとなかろうと、インターネットに参加しなければ、決定のプロセスには関れない。
次の時代はそうならざるをえないのではないでしょうか。
昨日、ネットの時代を切り開くのは、アメリカの論理が一番有効だと私は言いました。
その議論の場がインターネットなのです。
酒を飲みながらの根回しが効果的である時代は終わろうとしています。
2chのような大規模なネット掲示板でも、議論は成立します。
そんな掲示板なんか見たこともない、では通用しなくなるかもしれません。
例えば、朝日新聞で高名な方が、コラムを書いておられたとしても、ネットでどんな情報が流れているかを全く知らないことが丸わかりの内容だったりすると、私は一挙にしらけたりするのです。
おいおい、これぐらいのこと、2chでは既に何度も議論しているぜ、今頃何言ってるんだ!
今までの名前で出ておられる方、ネットを知らずに世の中を語ることは恥以外のなにものでもありません。
これからは、じっとしていれば誰かが相談に来る時代ではなくなります。
私だって、メールを読んでくれない人は、例え実力者でも相手にしたくありません。
そんな若者がこれからは一杯出てくるでしょう。
根回し?それって、何をまわすこと?
さて、この日本の伝統的問題解決方法、これからも生き続けることができますか?
あなたの意見はいかがなもんでやんしょかね?
でも、40代から上の世代が集まりそうなら、根回しは大事だと思う、安部邦雄