昨日の更新を終えて、ドリップで入れたコーヒーを飲んでいると、下で小田急の強烈な警笛音。(事務所のあるビルの下に小田急が走る。)
ファーン!ファーン!ファーン!ファーン!
警告音はしょっちゅう聞いているので、いつもはそんなに意識しないのだが、今回のはちょっと強烈。それに長い。
ついでにグワチャグワチャグワチャ、と鈍い音。こちらはあまり目立たない音だ。
代々木の踏切りでタクシーと小田急が衝突したというニュースはもうお聞きだろう。
見に行ったら、タクシーの、右4分の1が潰されて電車の下にあった。
運転手は右足を負傷。考え事をしていたら知らぬ間に踏切りに入っていたらしい。
午前0時過ぎで終電間近だし、駅手前でスピードも落ちていたので、比較的大したこともなく済んだけど、これがラッシュ時だととんでもないことになっていたろうな、と思う。
とんだクリスマスイブのタクシー運転手。
久しぶりの忙しさに金勘定しすぎたのかもしれないね。
でも代々木はさすがに面白い街だ。
ふだんはシーンとしている場所なのだが、事故があったら若い連中で一杯になる。
こいつら、一体どこにいたんだ、今まで。
そうですね、ゴキブリが餌を見つけてぞろぞろ這い出たという印象かな。
踏切りの斜前にはオープンカフェがあるのだが、そこも何故か満員で、ワインなんかを飲みながら、ぼーと事故処理を見ている。
東京には昼も夜もないわけですね。
さて、昨日は「自明性」のことを語ったわけですが、自分でもちょっと中途半端だったなと思っています。
ただ、クレバーハンスの項でちょっと思ったことがあるので少し書いてみます。
「馬は人々の顔に答えを求めていたのです。
人はその答えを知っています。
馬はそれに合わせようとしただけなのです。」
これの馬を占い師と書き換えてみて下さい。
「占い師は人々の顔に答えを求めていたのです。
人はその答えを知っています。
占い師はそれに合わせようとしただけなのです。」
そうです、占い師というのは、結局相手の顔を見て語っていることに気がつくでしょう。
馬ができるぐらいですから、占い師(人間)にできないはずはありません。
占い師は読心術の大家でもあるのです。
答えはすべて、占ってもらっている側が持っているのです。
相手の表情や行動を読み取りながら、占い師はその答えを掘り出しているにすぎません。
占いの大家とは、実にこの掘り出し方の名人というわけですね。
そうは思いませんか?
この話は、面白いので又今度書きます。
今日は、小田急の事故を目の当たりに見てちょっと興奮中ということで、これぐらいで許して下さい。
自明性は意識の穴だと、再度強調したい、安部邦雄