前によく利用させてもらった金券ショップが、久しぶりに行ったらシャッターが下りていた。
どうも潰れたらしい。
他の金券屋よりも、いつもほんの少し安い値段がついていたので私は重宝していたのだが。
場所的に少し不便なことと、薄利多売方式も限界があったということなのだろうか。
私が金券屋で恒常的に買うのが、鉄道のプリペイドカード。
たいてい値引き率1%ぐらいで、差益は微々たるものだが、関西人のせいか正価で買う気にはどうしてもなれない。
次に、切手とかゴミ券。
切手も80円切手が77円で売っている。
いったい、どこから仕入れるのかといつも不思議である。
よく似たのが、収入印紙。
これも公的な書類を提出する時によく買いに行く。
3万円の印紙だと29500円ぐらいで売っている。
こういう500円は貴重である。
ゴミ券は、東京独特のものか。
事業所のゴミを出すとき、区ごとに発行するゴミ券を買ってゴミ袋に添付しないといけない。
ゴミを減らす効果はあるのだろうが、自治体による零細企業いじめのように思えて仕方がない。
何故、勝手に郵便ポストに放り込まれる雑多なチラシを捨てるのに金を払わないといけないのだ。
これは、携帯電話の迷惑メールと構造的に同じ。
不必要なものに金を払わないといけないなんて、ホント、納得できない。
後、映画のチケットとか美術館、博物館などももっぱら金券屋。
窓口で買えば2000円が、1500円で買えるのだからそれで昼食代が浮いたりする。
でもね、何故窓口で買うと、そんなに高いのかな。
飲み物も外で買うと120円なのに、中だと150円だったりするのと同じなのかな?
塀一つ隔てて値段が全く違うというのも変な話だ。
ルール的にこうなっているから仕方がないと無意識に諦めているのだろうか?
で、これが立場を変えると少し言い分が違ったりしそうだ。
私が、舞台を製作していたころ、ロビーの飲み物はたいてい1本500円ぐらいが相場だった。
ビールもコーヒーも500円。それでも、外に出ることが鬱陶しいのかよく売れた。
こういうところ、劇場にショバ代を払ったりするので、利益は減るのだが、それでも飲み物からあがる利益というのは、事業の赤字を少しでも埋めるのに役立った。
つまり、中で買う飲み物の値段は事業の補填分が含まれていると思っていい。
外の値段は、純粋な商品販売事業としての拡大再生産が維持できる値段なのである。
だから、中の方が値段が高いといって怒らないでほしい。
これは、立派な寄付行為だと考えて、寛大な気持ちを持ってください。
決して、飲み物を外から持ち込んではいけないとはいいませんし、買わないと中には入れないともいいませんから。
金券屋の話がまたそれた。
後、新幹線の切符とか、飛行機の回数券などもよく購入する。
これらは、たいてい「C制」なんて判子が押してあったりする。
クレジットカードで購入したというマーク。
これがついていると、そのクレジットを取り扱った店でしか払い戻しができない。
だから、このマークがついたチケットは基本的にキャンセルができないと思っておいたほうがいいようだ。
先日、何故こんなに「C制」のチケットが出回るのかの疑問が少し解けた。
資金繰りに苦労している事業者にクレジットで大量にチケットを買わせ、それを割り引いて購入するシステムが大流行らしい。
これは、わかりますね。
これだとクレジットカードの限度額まで短期的な金が借り入れられることになる。
で、チケットをクレジットで売る旅行代理業者も、ちゃんとこのシステムに組み込まれていて、最初から最後まで金券業者が取り仕切ってくれるらしい。
これは、三方一両得である。
旅行代理業者は、チケット販売ノルマが達成でき、金券屋はチケットの仕入れに全く苦労しない。
短期的な資金繰りに頭を悩ます業者は、クレジットカードがあるとサインするだけで現金を手に入れることができる。
これは、私なんかも覚えていていいやり方だ。
できるなら使いたくないが、せっぱ詰まれば利用する可能性もありそうだ。
しかし、金券屋まで潰れたのを見たのはちょっとショック。
しょせん、この業界もバブルから生まれたあだ花の一つなのかもしれないなあ。
他に高速券、ハイウェイカードも買いますね、前は銭湯の入浴券も買ったことがある、安部邦雄