私は、男としてはお喋りな方と昨日書いた。
それも、余計なことも言いかねないタイプのお喋りかもしれない。
愛想のいい人とか、親切な人にはあまり無口な人はいない。
ただし、そういうプラスイメージをもたれる人って、たいてい余計なことまでは言わない人だ。
言わずもがなを言って、機嫌を害されることって、私には多い。
相手が良く理解できるように、またあまり真剣にとられないようにと、多少誇張して言ったり面白おかしく言うのが私の癖なのだが、得てして逆効果になったりするのだ。
特に多いのが、言葉尻をとらえられて、あんたはそんなつもりで今迄行動していたのですか!などと逆切れされたりすること。
最初の話はそうではなかったことはわかっているのに、途中で付け加えたことに過剰反応する。
政治家の世界ではよくありそうなことだ。
今日も、南野法務大臣が「らい」という言葉を使ったのがけしからんなどと責められたのか釈明会見をしていた。
ハンセン病という言葉を思い出せず、看護婦として使い慣れた「らい」を使ったらしい。
差別する気持ちは全くない、と釈明されていたが、そりゃそうだろう。
看護を職業とされている方が病名によって人を差別したりするはずがない。
だが、その言葉を使ったことによって、何だかんだと挙げ足をとることの多さ。
小泉首相も、何度もそんな目にあっているようだ。
そういえば、民主党の菅さんも国民保険の未加入で、そんな目にあわれていた。
どちらかというと、お喋りなタイプが矢面に立たされることが多い。
喋らせて、相手の非を引き出そうなんて連中がゴマンといるのが世の中だ。
結局、男は黙っているのが一番いいのかもしれないと私も思ってしまう。
黙っていても、人はあまり責めたりしない。
喋った人間に、非難が集まるのだ。
だからお喋りは損なのだ。
日本には言霊信仰というのがあり、口に出すのは色々とタブーが多いのだ。
沈黙は金、雄弁は銀。
こんなの通用するのは、本当は日本だけかもしれないのに。
黙っているのに耐えられない、それが私の性癖、お喋りと言われるとちょっと辛い、安部邦雄