高速道路とか鉄道の工事って、マンションとかの工事より時間がかかりすぎていないか?という話をしたが、実際どうなのだろう。
公共工事と例えば民間のマンション工事をくらべると、確かに民間の方が、工期をなるべく短くするインセンティブが働きやすい。
工期が短ければ、それだけ人件費が下がる。
しかも、売り出しを早めることができるので、現金化しやすくなる。
基本的に工賃というのは、完成後の支払いというのが基本のはずだから、とにかく早く完成させた方がいいに決まっている。
対する公共工事。
予算は単年度主義だから、とりあえず年度内での予算消化をはからないといけない。
工事行程はたいてい余裕を持って作られているし、別にそれを早めないといけない理由はない。
その年の予算を使い果たしそうになったら、速度を遅くすればよいのだ。
補正予算とか、追加予算が得られそうなら、また新たに工事設計をやり直して、全体の費用をふくらませたりする。
とにかく、民間のように何が何でも早く現金に変える必要がないのだ。
工事が、あまり性急に行われないのはそういう理由もあるからだろう。(後で追求されるような手抜き工事にならない利点はあるかもしれないが)
最近、国の予算で仕事をし始めているので、公共工事については立場上あまり辛口のことは言えないが、確かに税金を使うのに慣れた業界は、あまり合理的な金の使い方をしない面があることは否定出来ない。
高速道路なんて、その典型だろう。
業者からすると、安く作っても何の利益もないのだ。
リベートも、天下り関係への利益供与も、誰も止めていいとは言わないのだから。
国民が、素直に喜んだり評価したりしてくれるとは、とても思えないだろうし。
私が、大変だろうなと思うのは、建設労働者の皆さんだ。
公務員でないわけだから、ずっと仕事が保証されているわけではない。
1つの工事現場が終れば、とりあえず、それで仕事も終わりである。
次の仕事がすぐにあったりする場合はまだいいが、しばらく何もなかったりしたら、それはそれで辛いだろう。
工事は続くよ、どこまでも、と言ったけど、建設労働者にとったら、続いてくれないと困るのである。
1つの仕事が終ったら、次は、あちら、それが終れば、今度はこちら。
そうですね、タレントさんとか自由業の方と全く同じなのですね。
どこかへ行けば、必ず仕事があるというわけではありません。
仕事がなければ、することがない。
だから、どうしても国に頼るし、自治体に頼る。
だから、簡単に脱ダムなんて言ってほしくない人もいるだろう。
特にダムの建設にかけては、1,2の腕を持っているような人だったら、自分のアドバンテージを簡単に奪われてしまうのだから。
これも構造改革の1つかもしれない。
そうか、構造改革の波に揉まれはじめている人は、みんな今は大変なんだ。
建設労働者だけじゃない、今迄の技術で飯を食って来た人はみんな大変なわけだ。
痛みに耐えて、良く頑張った、なんておだてられて、結果ぼろぼろになったスポーツマンがいるけど、痛みに耐えるのはまだまだこれからが本番なのかな。
あ?あ、私もそろそろ痛みから解放されたいもんだなあ。
今日からsegawaxがいない、今頃は大平洋上空を飛んでいることだろう、仕事の話し相手がいないので張り合いがないなあ、ウェブの管理人は結婚してからあまり事務所に来なくなったし、しかしあいつ、毎日何やっているんだろう、安部邦雄