NHK教育のビジネス英語を見ていて、何となく納得出来ない気分になった。
アメリカ人の新入社員(専門職っぽい)に、日本の上司が仕事を頼む場面だった。
そこそこの英語をしゃべる上司が、業務をアメリカ人(女性)に依頼するのだが、どうもアメリカの仕事の流儀と違うために、彼女がフラストレーションを起こすというスキットなのだが、何か悪いのは本当に日本人の方かと思ったのだ。
アメリカ人は、仕事を頼まれたら、責任を持って遂行しようとするので、その時々に上司はその仕事が満足の行くものだったかどうかを伝えないといけない。
日本人に言うように、「あ、そこに置いといて」ぐらいで対応してはいけない、というのだ。
不満そうな彼女、この場合、彼女にフラストレーションを与えた方が悪いとNHKは指摘しているように思える。
そんな結論、おかしくないか?
日本のやり方が悪いと言うのなら、そのやり方を変えようというのなら納得もできよう。
相手がアメリカ人で、アメリカと違うやり方は通用しないから、上司がそのあたり調整するように、とは何たる言い方だ。
何でアメリカ人の御機嫌伺いながら仕事をしないといけないのだ。
アメリカ人はお客さんか!
社員なら、おとなしく働け!
適当なところは、適当に日本のやり方に合わせるのが普通だろう。
納得いかなければ、それはとことん論議したら済む問題だ。
何で、アメリカのやり方がこうだから、こういう日本的な対応をするのではなく、ちゃんと相手に合わせた言葉遣いをしましょうなんて話になるのだ。
日本人がアメリカに行った時、そんな対応されるか?
何か外人には特別な対応の仕方をしましょうというステレオタイプな国際意識が鼻について仕方がない。
東京人が大阪に赴任したら、社内のしきたりが全然違うのにとまどう、という話はよくあるだろう。
得意先へ行ったら、「毎度!」と言えと同僚に言われたとか、「考えときまっさ」と言われたら、断られたと思った方がいいとか、なかなか定価では買ってくれなくて、死ぬ程値切られたとか、東京人がとまどうことがいやほどある。
しかし、大阪人がそんな東京人がとまどっているので、東京風にやり方を変えるなんてことがあると思うか?
大阪に来て、大阪で商売するつもりやったら、大阪のしきたりに従わんかい、と言われるのが落ちだろう。
何で、アメリカ人が日本で働く時に、アメリカ流で命令しないといけないんだ?
しかも、こんなことに気づかない、日本のNHKスタッフもどうかしている。
郷に入れば郷に従えだ。
アメリカ人だって、そういう日本のやり方が理解出来なかったら、日本文化になじむこともできないだろう。
とにかく、私の思ったこと。
NHKはアホか。
外人が正しいなんて、何を根拠に言うのだおまえらは・・・
繰り返しになるが、日本は排他的社会であることは事実だ、排他的ゆえ、相手に合わせて自分達の文化を教えないようにしているのだろう、いつまでも仲間と見てくれないという外人の不満は、おそらくこのあたりから来ているのだと思う、安部邦雄