ついに12月30日になってしまった。
2002年も後31日を残すだけ。
華々しくあけた2000年と騒いでいたのはもう3年前になる。
子供の頃、本当に21世紀は来るのだろうかと思っていた。
自分が50才になるということなど信じられなかった。
今では私は等身大の50オヤジである。
心の中に少年を宿していると口では言うが、細胞の衰えは否定出来ない。
もういくつ寝るとお正月と歌ったのは、子供の時、今では、もういくつ寝るとあの世行き、なんて口ずさんでしまう。
終にゆく 道とはかねて聞きしかど 昨日今日とは思わざりしを
伊勢物語の最終章に出てくる歌だ。
業平の辞世の句と言われているが、その頃から辞世の句なんてあったのかどうか知らない。
自分でも時々思う。
そろそろ辞世の句のひとつでも用意した方がいいのだろうか。
その前に、遺書を書かないといけないかもしれない。
会社の経営は今後こうしろああしろ、とか。
今、私が死んだら、家来どもはどうするだろうか、とふと思ったりする。
ま、身柄の引き取り手はいくらでもいるだろうが、会社を存続させようなんて思うのだろうか。
会社には金なんてないし、処分する資産もほとんどない。
ただ、多少ののれん代はあるかもしれない。
特許申請中のプランだって、どこぞの誰かが間違って買うかもしれない。
ま、その費用で私の社葬でも開いてもらえると嬉しい。
誰もそんな邪魔くさいことはしないだろうなあ。
おとついから電車の中でのオバさんとの会話を書こうと思ったのだが、あまり面白い話になりそうにもないのでやめた。
要は、オバさんのお姉さんがある宗教関係者から、付きまとわれていると言う話。
そんじょそこらの付きまとわれ方ではない、億単位がからみそうな嫌がらせなのである。
お姉さんがほとほと困っているということを、帰りの電車で隣に座っただけの私に語りかけて来たのである。
昔、スビルバーグの「激突!」という映画があったが、シチュエーションがちょっと似ていた。
最初にちょっと文句を言ったお姉さん、その文句に過剰反応した宗教関係者がお姉さんにしつこく嫌がらせをすると言う話。
映画では、前のトラックが邪魔だったので、何気なく抜いたのがトラックの逆鱗に触れて・・・。
本当に気の毒な話だったが、行きずりの私にはどうすることもできなかったという顛末。
やっぱり態々書くことでもなかったかな。
今日も誰も出て来ない事務所で一日仕事をしていた、忘年会のお誘いがあるはずだったのだが、この時間になっても連絡がないし、今日は実に孤独な一日であった、でも、もう慣れっこのはぐれ雲、安部邦雄