60年代から70年代にかけて、一世を風靡したJuke Box。
ドーナツ盤が何枚も収納されていて、セレクトするとマシーンがウイーンと動いて、レコードがセット。
チリチリチリというノイズの後に演奏スタート。
重低音を響かせて、とてもファンキーな空間が出現した。
古きよき昔の思い出だ。
今でも、レトロ感覚でJuke Boxが置いてある店があるが、中にはドーナツ盤は収納されていない。
ドーナツ盤なんて、多分生産なんかされなくなっているだろうと思うけど、実際の所どうなのかな。
で、思うんだけど、当時は著作権の使用料はどうしていたのだろう。
おそらく、曲が何回かかったか、なんて記録はとらなかったかもしれない。
ただ、現金を回収することによって、何回レコードがかかったかが分かっただけだと思う。
推測だけど、Juke Box業者はきっと著作権料なんか払っていないのではないか。
あるいは、アバウトなデータを作って、適当に払っていた?
JASRACなんて、うるさく言うようになったのは、70年代の中ごろからだ。
それまでは、音楽なんかタダで消費されていたような気がする。
もちろん、著作隣接権なんて言葉もきっとなかったのではないだろうか。
音楽出版がどうのこうのと言われるようになったのは、大体同じ頃からだ。
そんな権利が商売になるなんて、私がFM局に入った時は少しも思わなかったし。
さて、そこで思うのだが、インターネットを使ったJuke Boxが何故許されないのだろうか。
リクエストされた曲をサーバからストリーミングで出す、これはJuke Boxそのものではないか。
別に、録音しやすいわけでもなく、ダウンロードもできない。
何が何回かかったかもわかるし、第一、なかなかラジオなどで聞けない曲も瞬時に聞けたりして、その権利を持っているものにもプラスではないか。
昔のJuke Boxと違って、データなんか簡単に手に入れることができるし、おそらく取りっぱぐれもないだろう。
ネットのJuke Boxが何故いけないのだ。
CDが売れなくなる?セキュリティが信頼出来ない?誰かが違法にコピーするだろう?
とにかく、Juke Boxの為にサーバに複製することは許可しない。
そうか、レコードとかCDそのものだったら良いのだろうか。
じゃあ、でかいJuke BoxのようなCD BOX作って、リクエストに応じてそれを回し、ネットに流すのならOK?
え?送信可能化権がある?
とにかくネットにつないではいけない?
わからないなあ、金は払われるんだし、普通では聞いてもらえない曲も、みんなに聞いてもらえるんだぜ。
手に入りにくい曲が簡単に聞けるようになるのなら、著作者もユーザーもウェルカムなはずじゃないか。
何がいけないのだ。
オレにはさっぱりわからん。
どこかの大メーカー、例えばソニーとかが、こういったJuke Boxを積極的に作ればいいのに、ユーザーは絶対喜ぶとおもうけどなあ、新曲はレンタル屋みたいに発売後何週間は聞けないようにすればいいだけではないか、安部邦雄