町の活性化、地域の活性化、地方のかかげるスローガンは、たいていこれ。
じゃあ、活性化のために何をするのか、というとどこも同じようなものばかり。
国の補助金や交付税をあてにしたハコモノ行政。
会館たてる、地域センター作る、道路を作る、上下水道の整備。
老人福祉関連施設を作ったり、圃場整備をしたり、後、公園作ったり、ダム作ったり、原発作ったり。
さて、これらに直接町おこし、村おこしに繋がるようなものあるのだろうか。
今度、静岡に空港ができると言う。
今の知事が熱心で、今度、土地の強制収容までおこなって完成をめざすらしい。
利用者100万人だとか。
静岡と札幌、福岡、鹿児島、沖縄を結んで年間100万人の利用があるというのだが、まさかね。
平日も入れて、1日平均3000人もの人が使うなんて、そんなに札幌や福岡に行く人いるの?
静岡だったら、今度できる予定の中部国際空港使うか、新幹線使って羽田まで行くんじゃないの?
何しろ、この秋から品川駅ができて、羽田にぐっと近くなるわけだしね。
長い目で見りゃ、静岡に空港ができて、そこに首都機能が集中するようになるかもしれないけど、そんなの今やるようなことなのか。
静岡がやることって、他にも色々あるはずだと思うけど、土建行政はもう古いんじゃないのかな。
今、放送局がらみで関西空港周辺の町おこしプランを考えているのだが、土建行政から離れられれば色々とアイデアが出て来ている。
空港は確かに、色んなところから夢を運んできてくれる。
でも、それは飛行機が飛んできての話。
滑走路は立派でも、飛行機が飛んで来ないんじゃ、人も来ないし、夢も運んでは来てくれない。
絶望が、地下からわきあがるぐらいだ。
残念だが、今の国や地方の予算が既得権を前提に組み上がっている限り、当分、町の活性化は無理なのではないだろうか。
関空に関しては、これから活性化プランを考えて行くつもりだが、はたして既得権の壁を壊すことができるか疑問だ。
できるだけやってはみるけど。
いずれにせよ、今年を生き延びることは、私達にとっても大変だし、ほとんどの会社経営者にとっても大変だろう、このまま2005年ぐらいまで、ずるずる行ってしまいそうな気がしてならないが、安部邦雄