そういうわけで、7月からタバコが増税。
さて、何人の方が、これを契機にやめようと思うだろうか。
私、今迄短いのは除いて、3回ほど禁煙している。
1回目は、学生時代。
ちょっと健康を害したので、否応なくやめた。
でも、会社に入って、金もあったし又吸うようになった。
その頃、初めてのアメリカ体験。
公共施設に全く灰皿がないことに驚く。
アメリカ人の知識人は、タバコは吸わないのだと言われた。
タバコなんか、下層階級か野蛮人しか吸わないなんて言われると大ショック。
で、2回目の禁煙。
これは少し長かったように思う。
しばらくして、営業部に人事異動。
人と接するのが仕事になり、緊張感をやわらげる為と、話がつまった場合などにツールとして使う為に又喫煙しはじめた。
専売公社(今の日本たばこ産業)にセールスをしにいくと、必ずタバコをすすめられた。
その時に一押しのタバコがどこにでもムキ出しで置いてあった。
私の頃は、CABIN。
フロムスリーの創業者、本位田たちとやったイベントに「CABIN小劇場」というのがあった。
「そとばこまち」「南河内万歳一座」「劇団 新感線」を知ったのもその頃だ。
営業から、制作に戻れというニュアンスを例の白木副社長から言われ、咽を痛めていたこともあって又々禁煙。
1983年のことだ。
以来、20年間、タバコは全く吸っていない。
その間、体重が20キロ近く増えた。
禁煙は体重を毎年1キロずつ増やすわけだ。
最近、喫煙者は本当に大変だろう、と思う。
街や駅から灰皿が撤去されるし、禁煙の喫茶店やレストランもじわじわと増えている。
飛行機は、ほとんど禁煙になった。
羽田空港のVIPラウンジも今年から全面禁煙。
ラウンジが混まなくて私はうれしいのだが、喫煙者は損した気分ではないだろうか。
大企業へ行くと、会議スペースは禁煙があたりまえ。
喫煙スペースで隔離されたようにタバコを吸っているのを見ていると、何だか侘びしい気分になって来るのだが、当事者はどうなのだろう。
とはいえ、まだまだ喫煙率は後進国並の日本。
男子の半分は喫煙者という状況は変わっていない。
吸いたい人は吸える場所に行って吸ってくれ。
とにかく、街の中で歩きタバコだけはやめてほしい。
車の窓から火のついたタバコを放り投げるやつなんか即逮捕すればよいのだ。
往来で酒飲んでいるやつなんて、ほとんどいなくなったわけなんだから。
タバコだって、やろうと思えばできるはずだ。
タバコをやめない人たちの言い訳を一冊の本にすれば面白いと思うよ、子供の屁理屈と殆ど変わらないものになるはずだから、安部邦雄