高校時代の親友が先日再婚をした。
前の嫁と正式に離婚したのが、2年前だったか。
そして、今はやりの結婚相談所(この表現は古い?)に通い、何人かの女性を経て、この度めでたくゴールイン。
離婚の時も裁判ざたになって大変そうだったが、結婚するのも何かとトラブルがあったみたいだ。
で、私は彼に聞いた。
こんな苦労して、それでも結婚したいの?
オレにはわからんなあ。
彼は率直に答えた。
年とってから、どうしていいかわからんのだ、と。
子供はどうせ離れて行くだろうし、結局オレは一人で残ってしまう。
一人で生きていく自信がないのだ。
伴侶がなければ生きていけない。
なるほどねえ、気持ちはわかるなあ。
私なんか、ずっとひとりもの。
しかも、この15年というもの、まじ一人だけで何もかもこなしてきた。
家の引っ越しも3回したし、その度に住民票の手続きやら、免許証の書き換えやら、隣人への挨拶やら、みんな一人でやった。
話し相手はいないし、代わりにやっておいてという相手もいない。
病気すれば、一人でウンウンうなるしかない。
熱を押して、自分で食事を作ったり、買物に行ったりしたことも嫌と言うほどある。
確かに、これで年をとったら大変だろうな、と思う。
動けなくなったら、どうしたらいい?
ある寒い朝、私は軽いぎっくり腰になったことがある。
外出しようとして、いきなり腰に冷たい痛みが走った。
背中にスッという痛みを感じたのだ。
それでも、無理して外出した。
痛みは増すばかり。
途中で引き返して、一生懸命腰をあたためた。
幸い、立っていられないほどの症状はなく、対処の仕方も良かったかして大事には至らなかった。
ぎっくり腰で、這うことしかできなかったという友達の言葉も聞いたことがある。
うつ伏せに寝ているしか方法がなかったという話も聞いた。
年老いてそうなったらどうしよう?
一人で、一体何ができる?
インフルエンザにかかり、身体中が痛くて動けなかったという友達もいた。
冷蔵庫にポカリスエットだけは忘れるなよ。
とにかく、それさえ飲んでおけば、死ぬことはないから、なんていう医者の友人もいた。
確かに、そういった危機意識は必要かもしれない。
まず、自分を守ることを考えないといけない。
これから老いていくものとして、もっと防衛意識は持たないと。
う?ん、やっぱり自衛隊は必要なのかもしれないなあ。
関係ない話になった。
再婚する友は、とても自分に正直なんだと思う。
変に、一人で突っ張っている私なんか、やせ我慢の権化かもしれない。
結婚は、どこか疎ましいと思う未婚の私。
結婚しないと、生きていけないと語る、バツイチの友。
おそらく判定で友の勝ちだろう。
いさぎよく負けを認めるしかない。
友よ、再婚おめでとう。
私が結婚すると言って反対する人なんかいないだろうな、よかったねおめでとう、いやあ、これで私の肩の荷が下りた(お前、誰やねん?)なんてお祝の言葉を一杯くれるだろう、で、その後、私は一体どうしたらいいのだろうね、何か不安、安部邦雄