今日も会社のポストには、色々なチラシが入っている。
一番多いのは、不動産関係。
同じ物件が何回も入るということは、売れていない証拠。
マンションとか家の需給ギャップって相当ありそうだ。
バブル期には、値上がりを狙った投機需要がほとんどだった。
だから、次々立つマンションも開発されるニュータウンも、高い値段にもかかわらず売れに売れた。
今は、投機で家を買う奴なんかほとんどいない。
禿鷹ファンドのように、不良物件をバルク買いする連中はいるが、そちらの方は、だいぶ整理されてきたと聞いている。
マンションが立つ度に思う。
一体、こんな時期に誰が買うんだろう。
今、買えば、しばらくすれば確実に資産価値は下がる。
10年ぐらい先には、ひょっとしたら上がるかもしれないが、人口動態を考えると、これ以上の需要が高まること等考えられない。
買った時から、資産は目減りする。
それが商品として当然のことだ。
時間がたてば、値上がりするなんて、まるで骨董品と同じではないか。
土地神話なんて、本当、なんてバカな考えだったのだろう。
他に目立つチラシは、金融関係。
社長様、今すぐお金をお貸しします、保証人不要、担保不要、即決、即金、今直ぐお電話を。
とんでもない文句が並んでいたりする。
こんなのまともな金融業者なら絶対にしない。
与信能力も調べずに金を貸すなんて、裏に何らかの回収システムがあるから、こんな常識はずれの金貸しができるのだ。
金に困れば、こんな文句に簡単にだまされるらしい。
青木雄二さんの「なにわ金融道」でも熟読して、お互いだまされないようにしないとね。
会社にかかってくる電話にも、人をだまして金にする連中らのが相当ある。
一番、質が悪いのは、商品先物業者。
もうかります、もうかります、と言って、素人をとんでもないバクチの世界に誘い込む。
相手にしてはいけない、代表である。
英会話学校、英会話教材、金をぼったくられるだけである。
世の中、他人様のために損をしてくれる業者はいない。
相手に損をさせて、自分がもうける。
それが、普通だと思った方がいい。
私なんかも、この年になるまで、どれだけの連中にだまされ、金をまきあげられたか。
大会社の社員もいたし、地位も名誉もある連中もいた。
みんな、適当なことを言って、人から金をまきあげ、自分達のために使っていった。
それを恥じること等、彼等にはこれっぽちもない。
だまされる方が悪いんじゃ、それが彼等の信念なのだ。
人をだまして金にするのが、商売というものだ。
相手に同情は無用、商いは非情なものだと心得よ。
大会社、大企業、中央官庁、地方自治体、どれも、自分達が損してまで人のために何かをするなんてことはありえないと思った方がいい。
結局、損するのは、いつも国民だ。
消費税にしても、介護保険にしても、年金にしても、これから取られるものは、みんなその類だ。
世の中、夢も希望もない。
だます側からすれば、ちょっと本を一冊万引きしただけの気分かもしれない、でも取られる方にとっては、その一冊がとても痛いのだ、安部邦雄