最近のテレビ、ますますやらせ度がひどくなっている。
バラエティ中心の編成しか数字を上げられなくなったせいか、どうも目について仕方がない。
そんなこと、現実にはありえないよ、と何度も突っ込んでいる。
特に、海外へのロケもの。
短い間に、色々なハプニングを詰め込まないといけないから、最初から最後までやらせだらけ。
仕方がないのだろう。
制作費は切り詰められる一方なのに、作品的には高品質なものを求めているわけだから。
一部を除いて、ロケものはほぼやらせ。
多分そう考えても間違いはないだろう。
要は許せる範囲かそうでないか、だが。
とはいえ、大阪のテレビ局のバラエティって、キー局のそれとはだいぶ違うようだ。
やらせ、つまり演出にまで手が回らないからだろうか、実に現場処理というかリアルというか。
ロケなんか行って、結局何もなくても、何もありませんでしたで、すましてしまう。
制作費がないのだから、これでいいだろうというメッセージが視聴者にも伝わってくる。
全国ネットは、さすがにそこそこの制作費を使っているのだから、何もなかったではきっとすまされないのだろう。
ロケに行っても、何もなかったりする関西ローカル。
ロケに行けば、必ず何かが起こる、全国ネット。
どちらが、事実に近いレポートなのか、一目瞭然であろう。
どちらが面白いかどうかは別にして。
とはいえ、業界人のはしくれである私、バラエティのやらせには勘弁してくれという気分。
素直に見れない番組なんか、少しも楽しくない。
出ているタレントには好感を持つのだが、放送局の意志とかスタッフの作為性には反感以外感じない。
もっとノンフィクションなものを素直な心で見たいものである。
とはいえ、番組の作り方というのは、これ以外にありえないと業界人は思っているようである、視聴者が別に不満を持たないのであれば、しばらくこんな番組作りが続くのだろう、ま、そのうち皆飽きて、別の方法を考えはじめるだろうから、それまで待つしかないだろう、安部邦雄