最近、私もよく使うようになった言葉にM&Aがある。
M&Aとは"Mergers(合併) and Acquisitions(買収)"の略。
早い話、新しい事業を自分のところで始めるより、すでに事業を行っているところを買い占めたほうが早いということだ。
時間とリスクが少なくてすむので、最近はIT企業を中心に日本でも大はやり。
FM東京も、先日ジグノシステムズという携帯電話のコンテンツ会社を100億円以上の金を使って買収したらしい。
昔では考えられなかったことだ。
一つ一つ、実績を積み上げて行き、少しずつ社業を拡大するというのが、私達の常識だった。
それが、金が市場にジャブジャブになったということもあり、それらの資金が企業買収へと走らされるようになったのだろう。
かって土地に向かっていた資金が、M&Aへと流れている。
M&Aバブルなんてことになるのかもしれない。
何しろ、この私でさえM&Aによる事業の拡大を考えるようになっているからだ。
アウトソーシングする相手を系列化した方が、何かと都合がいいのがITの時代である。
何しろ、不要になれば潰せばいいのだから。
一度始めた事業はなかなかやめられない、という発想はもはや捨てなければならない。
儲かりそうな事業はとりあえず始める。
だが、少しでもリスキーな面が見えれば、さっさとやめる。
他にもやれることは一杯あるのだ。
不人情といわれようと、冷血といわれようと、ダメなものはダメなのである。
ソフトバンクが「あおぞら銀行」を売り払ったのもその一つだろうし、ライブドアが地方競馬を買い漁っているのも、アメリカの禿鷹ファンドが物件を買い叩いているのと構造は同じなのである。
昔の考え方では、もう商売はうまくいかないのかもしれない。
さて、私もそろそろM&Aに乗り出さないといけないかなあ。
唯一の障害、それは私に金がないこと..鬱。
M&Aの金なら貸しますよ、なんて言う人がいる、これからどこまでこの手法が流行るのか、興味津々な安部邦雄