同時テロ事件のことが、どうしても頭から離れない。
相変わらず、状況は私の頭には重いままだ。
人はたいてい、重いものを軽くする作業を日々行っているという仮説を私は立てている。
複雑なものを単純化させる作業が、人間の叡智なのだと思っているのだ。
「インターネット私見」でも述べた通り、この重いものを軽くすると言うのが、インターネットの属性でもある。
別に、ITとは、重いものを軽くする一技術だとも書いている。
意味の分かりにくい人は、「インターネット私見」を最初からじっくりお読み下さい。
でも、わからない人はやっぱりわからないかも。
正しいとか間違っているとかではなくて、私自身、この原理で物事を考えると、次々にソリューションが浮かぶのである。
ていうか、重いものを軽くするからソリューションなのである。
それが正しいとか間違っているとかという話ではない。
そういうわけで、今回の事件も何とか軽くして、自分の脳に納めようと日々努力しているのだが、まだそれは茫漠として重いまま。
で、テロ事件をしばし忘れるためにと、今回はこの欄「ペンギン・ノート」のことを書くことにした。
だいぶ前に企画意図みたいなものを書いた記憶はあるのだが、昔の欄を引っぱり出すのは大変な作業なので、ここにもう一度書き留めておくことにしよう。
私は、この欄を「ペンギン・ノート」と呼んでいる。
文字通り、ペンギンをクリックすると出て来るページだからだ。
ペンギンには意味はない。
毎日更新というのが、この欄の売り。
フロムスリーのホームページを何で差別化するかを考えた時に、最初に思い浮かんだのが、糸井重里さんの「ほぼ日刊イトイ新聞」というサイト。
3年ぐらい前からの読者だった私は、毎日糸井さんの献身的な作業を感心しながら見させて頂いていた。
忙しいのに、しかも1円も入って来ないのに毎日毎日よく発行できるものだと驚いていたのである。
でもインターネットには、それだけの魅力があるのだろう。それでなければ、こんな孤独な作業が続くはずがない。
で、自分がちゃんとホームページを作る時は、できれば何らかの形で毎日更新しよう、もちろん、糸井さんの足下にも及ばないが、それでも、又明日も見に来ようと思われるような、内容にしようと思ったわけである。
3年ぐらい前に、フロムスリーのホームページは暫定的に立ち上げていたが、専任の管理人がいなかったため、更新もままならなかった。
今年4月から、心機一転、新しく管理人を会社のスタッフに加え、HPのリニューアルを行うことにした。
その目玉が、このペンギン・ノートだったのである。
今のところ、思った以上に評判がいい。
私は、時間が許す限り、この欄は毎日更新するつもりでいる。
今の私には、もう昔のような強い瞬発力はない。
しかし、経験の積み重ねが自分の頭脳に思った以上の持続力を与えてくれたと、近頃感じるようになっている。
舞台の上で死ねれば本望と言う芸人魂を手本に、この欄を自分の舞台として考えていこうと思っている。
ペンギンがいつまで、己の声を届け続けることができるか、
とにかく、しばらくはチャレンジ精神を忘れずに、日々更新を続けていくことにしたい。
でも、今回のような話だとあまり面白くないかも、安部邦雄