明日で、3月も終わり。
年度末といっても、普通の人にはあまり重要な意味は持たないだろうが、会社の経営とか決算とか考える身になると、この年度末、なかなかおろそかに扱えない。
とにかく今年度も終わり。
4月からの新年度に期待する、景気よ反転しろ、と切望したりとか。
でも、景気はしばらく底のままだろう。
不良債権の処理なんて、終わりそうにないのだから。
先日、ある大手ゼネコンに勤めていた友人が人事異動で挨拶に来た。
北陸支店に移るらしい。
単身赴任、元々福井出身だから、それもいいかと思ったと言う。
今度帰って来たら、あれをしたい、これをしたいとも付け加える。
でも、帰って来れるの?
その時は、会社をリタイアする時じゃないの?
ゼネコンなんて、これからも存在意義はあるのだろうか。
近頃、ちょっと納得できないことがある。
債権放棄という借金棒引き政策。
私の会社と同じ仕事をしている会社がある。
その会社は、社員も多いし、名前もよく知られている。
ところが、バブル期に銀行からの借金が増え、今は返済もできないほど財務状況は悪化している。
銀行は、この会社をつぶせないと判断し、借金棒引きにしてあげる、その代わり今までのノーハウを使って早く黒字体質に戻せ、と言うのである。
私の会社も同じようにこの銀行に借金はある。
毎月、結構な額を返済している。
で、ある時、プランのコンペがある。
私達は、社員も余分に雇えず、パソコン等の設備費にまわす金もほとんどない。
対して、借金棒引き会社は、元々社員も一杯いれば、設備費も何故か銀行の融資対象になったりする。(銀行の推薦で国の助成が得られたりもする。)
これで、私達と借金棒引きの会社が1つのプランでコンペすることになる。
こんな状況で本当に対等に競争できるか?
人も設備もない財務状況優良の私達と、財務最悪の人も設備もふんだんにある会社が、対等にコンペに参加するのはおかしくはないか?
私達からすれば、破綻した企業はさっさと退場してもらわないと困るのだ。
社会的に影響があるからつぶせない、いや、つぶせないどころではなく、国の金を使ってでも再生させないといけないなんて論理は困るのだ。
そんな過保護の会社と対等に競争しなければならない私達の身になってもらいたい。
今の国の産業政策は、福祉政策と何ら変わらない。
とにかく、延命させておけば、そのうち景気がよくなったら再生するはずだと思っているようだ。
では、一から自分達の力で、事業を創造しようという私達はどうすればよいのだ。
そんな、足腰の弱い、かといって国の保護を受けて決して潰れない会社と競争させられる私達のアドバンテージは与えられないのか。
マーケットから退場させるものは早く退場させるべきだ。
何で、おまえらがわしらのビジネス・マーケットに参入するんだ。
おまえら、参入資格なんてないはずやろ、何でつぶれへんねん。何で、まだピンピンして、わしらの仕事の邪魔するんじゃ?
これで、新規の産業を育成できると思う方がどうにかしてるんとちゃうか。
おかしい!ほんま、この国の政策、どこか、おかしい!
構造改革なんてお題目にすぎないと思わざるをえない、安部邦雄、とにかく、今までの権威がひっくりかえるような状況が起きないと、日本は当分底でしょう